「僕の現役最後の打席って誰も知らないでしょ?」イチローも初めて知る松井秀喜のラストシーン「縁がある、実はね」
野球界の二人のレジェンド、イチロー(51)と松井秀喜(50)が10年ぶりに再会し、スペシャル対談が実現した。日米通算4367安打を記録したイチローと、日米通算507本塁打で名門ヤンキースを世界一に導き、ワールドシリーズMVPにも輝いた松井。そんな二人の“引き際”とは。38歳で引退した松井の知られざる“現役最後の打席“も、実はイチローとの縁があったという。(第5回/全6回)
松井の現役最後の試合にイチローが・・・
松井秀喜:僕の現役最後の打席って誰も知らないでしょ? ※松井は38歳、イチローは45歳で引退 イチロー:確かにイメージはないよね。 松井:イメージないでしょ。イチローさんはね、東京ドームでね、ああいう素晴らしい形で終わったりとか。(※イチローは2019年年3月21日、東京ドームで行われたマリナーズvsアスレチックス戦で現役を引退) イチロー:(頷く) 松井:(自分は)誰の記憶にも残ってない。自分は、これが引退ですっていう感じで引退してないんで。戦力外になってね、最後終わったんで。その最後の打席っていうのは、実はですよ。イチローさんは覚えてないと思いますけど。タンパベイでのマリナーズ戦、3戦目の最後の9回ツーアウトから代打で。 イチロー:えーーっ!(驚) 松井:そうなんです。それがイチローさんのマリナーズでの最後の、トレード前の最後の試合だった。 イチロー:あっ!ホント! 松井:実はそういうあれがあった。だから、僕の最後の打席は、イチローさんのマリナーズの最後の試合だった。 イチロー:へえー! 2012年7月22日のタンパベイ・レイズ対シアトル・マリナーズ。レイズが1点を追い(1対2)迎えた9回裏2死一、二塁の場面で「代打・松井」が告げられた時、ライトを守っていたのはイチロー。そのイチローも移籍前最後の守備となった。 松井:初球ショートフライで終わりです、チャンスで。引退です。それが僕の現役最後の打席で。 イチロー:いやー、それ全く知らなかったね。 松井:自分の最後の打席の場に、イチローさんがいて。 イチロー:だから縁があるね、実はね。 松井:そうなんです!前から言ってるように、遠いようで、ちょっとちらっちらっと、かすっていってるっていうね。それが、非常に二人の中でおもしろいなっていうのはね、自分で勝手にそうやって思ってるんです。