「惨敗してもおかしくない展開」帝王・山田裕仁氏が眞杉匠の“逆転劇”に驚がく/共同通信社杯競輪・決勝
現役時代はKEIRINグランプリを3度制覇、トップ選手として名を馳せ、現在は評論家として活躍する競輪界のレジェンド・山田裕仁さんが宇都宮競輪場で開催された「共同通信社杯競輪」を振り返ります。 2024年9月16日(月)宇都宮11R 第40回共同通信社杯競輪(GII・最終日)S級決勝 左から車番、選手名、期別、府県、年齢 ①眞杉匠(113期=栃木・25歳) ②古性優作(100期=大阪・33歳) ③郡司浩平(99期=神奈川・34歳) ④山崎賢人(111期=長崎・31歳) ⑤南修二(88期=大阪・43歳) ⑥恩田淳平(100期=群馬・34歳) ⑦荒井崇博(82期=長崎・46歳) ⑧北津留翼(90期=福岡・39歳) ⑨深谷知広(96期=静岡・34歳) 【初手・並び】 ←①⑥(関東)②⑤(近畿)③⑨(南関東)④⑧⑦(九州) 【結果】 1着 ①眞杉匠 2着 ②古性優作 3着 ⑥恩田淳平
予想の非常に難しいシリーズ!共同通信社杯競輪
9月16日には栃木県の宇都宮競輪場で、共同通信社杯競輪(GII)の決勝戦が行われています。一次予選と二次予選が「自動番組編成」であるため、通常ありえないようなレースが組まれるのが、共同通信社杯競輪の大きな特徴。S級S班が優遇されるようなシード競走もなく、全選手が一次予選からスタートします。銘柄級の選手がコロッと敗退するようなケースが少なくない、予想の非常に難しいシリーズでもあります。 一次予選では、S級S班の新山響平選手(107期=青森・30歳)がまさかの敗退。S級S班が4名も出走する超ハイレベル戦となった2日目第12Rでは、脇本雄太選手(94期=福井・35歳)と清水裕友選手(105期=山口・29歳)が勝ち上がりを逃すなど、ビッグネームが次々に姿を消していきました。佐藤慎太郎選手(78期=福島・47歳)、松浦悠士選手(98期=広島・33歳)、山口拳矢選手(117期=岐阜・28歳)の3名も、二次予選で敗退です。 準決勝も激戦の連続でしたが、個人的にいちばん衝撃を受けたのは、中団から最終ホームで発進し最後まで粘りきった、眞杉匠選手(113期=栃木・25歳)の走りです。番手に神山拓弥選手(91期=栃木・37歳)がつく地元連係だったとはいえ、500mバンクの宇都宮であそこから仕掛けて押し切るというのは、よほどデキに自信がなければできないですよ。じつに強気な、眞杉選手らしい走りでしたね。