坂本花織「1番幸せ」今季世界最高231・88点でV!千葉百音2位、青木祐奈3位で16年ぶり表彰台独占
フィギュアスケートGPシリーズ第4戦のNHK杯最終日は9日、東京・国立代々木競技場で女子フリーが行われ、世界選手権3連覇中でSP首位の坂本花織(24=シスメックス)が今季世界最高の合計231・88点を叩き出してNHK杯3度目の優勝。ファイナルを含めてGP5連勝とし、12月のGPファイナル(フランス)進出を決めた。千葉百音(19=木下アカデミー)は212・54点で2位、青木祐奈(22=MFアカデミー)は195・07点で3位で、ともにGPシリーズ自身初の表彰台。2008年以来16年ぶりの日本女子による表彰台独占の快挙を成し遂げた。先に行われた男子フリーでは22年北京五輪銀メダルの鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)が連覇を飾っており、日本男女のアベック優勝は21年以来となった。 【写真】<NHK杯女子>表彰台を独占した左から千葉百音、坂本花織、青木祐奈(撮影・長久保 豊) SPでは緊張感ある最終滑走で3本のジャンプを含めてノーミスの演技を披露し、今季世界最高得点となる78・93点をマークした坂本。フリーでも圧巻のノーミスの演技を披露し、152・95点を挙げた。キスアンドクライで得点を確認すると「うわー!」と驚きつつ笑顔を見せ、ガッツポーズで場内の大歓声に応えた。 「カナダからこの2週間、ここまでできると思っていなかったので自分でもびっくりなんですけど。もうとにかく1番幸せです」と笑顔でインタビューに答えた坂本。「(GPスケートカナダでは)緊張がもろ表情に出てしまったので見てる方も緊張が伝わってきた、という感じだったんですけど、今回は見てる方もジャッジも楽しんでもらおうという気持ちでやって、それが結果に結び付いたのですごくうれしいです」と喜びを語った。 メークしながら男子の演技中継を見ていたそうで、「男子の皆さんめちゃくちゃ頑張ってて、特に身内の壷井選手がメッチャ頑張ってて。隣が青木選手の部屋だったんですけど、4回転降りるたびに叫んでて隣から“凄い声聞こえたよ”っていう苦情がきました」とユーモアたっぷりに演技前のエピソードを明かしていた。 SP2位で昨季の四大陸選手権優勝の千葉はGPシリーズ自身初の表彰台。落ち着いてジャンプを決め、ほぼすべての要素で加点を引き出した。演技後にはホッとした表情。フリーで140・85点、合計212・54点をマークした。 SP3位の青木は冒頭のトリプルのコンビネーションからジャンプを4つ連続で着氷してペースをつかみ、最後のレイバックスピンまでのびのびと滑り切った。演技を終えると感情を爆発させて感無量の表情。観客の大歓声に笑顔で応えた。フリーで125・29点、合計では自己ベストの195・07点をマークし、キスアンドクライでは歓喜の涙を流した。