どうなる?今日にもJBCが井岡一翔タトゥ―問題の処分決定
日本初の4階級制覇王者でWBO世界スーパーフライ級王者、井岡一翔(31、Ambition)が左腕と脇腹に入れているタトゥーが大晦日の3階級制覇王者の田中恒成(25、畑中)との防衛戦で見えてしまった問題についてのJBC(日本ボクシングコミッション)の処分が今日21日にも下される。テレビのワイドショーでも取り上げられるほどの大きな波紋を呼んだ問題の決着に注目が集まっている。
ルール抵触で避けられない処分
年間最高試合にノミネートされているほどの試合をそっちのけで大きな波紋を広げた井岡のタトゥー問題に結論が出る。今日にも開かれる予定のJBCの倫理委員会で井岡の処分が決定する。 JBCルールでは、第5章「試合の管理」の第4節「試合出場ボクサー」にある第86条(欠格事由) で試合に出場することができない事項を定めており、その(2)に「入れ墨など観客に不快の念を与える風体の者」とあり、本来は入れ墨のあるボクサーは試合に出場ができないことになっている。ただ、現状では拡大解釈されてファンデーションなどでタトゥー部分を隠す処理をしてリングに上がる場合や、宗教上や文化的な意味合いでタトゥーを彫っている外国人選手に関しては、試合出場が認められている。 井岡もタトゥーを見せようという意図があったわけではなく、ルールに従って入場直前にファンデーションを塗ってリングに上がった。だが、これまでと違って左肩までタトゥーの範囲が広がっていたことや、そのファンデーションの量や塗り方に問題があった影響なのか、試合中の汗や相手との接触などもあり、ラウンドの中盤以降にはハッキリとタトゥーが見える状況になった。 JBCサイドは「結果として見えていたこと」を問題視し、前出のJBCルールの86条に抵触すると判断して処分の対象とした。すでに電話で井岡陣営からの聞き取りも終えている。 倫理委員会で討議されて処分が決定されるが、対象は井岡及び陣営のマネージャーライセンス保持者の2人。JBCの制裁処分の種類は (1)厳重注意 (2)戒告(3) 制裁金(4) 没収 (5)ライセンスの停止 (6)ライセンスの取り消しの6段階となっていて、関係者の話を総合すると、最も軽い「厳重注意」か「戒告」程度の処分に落ち着くものと見られている。