大阪府・吉村知事が定例会見5月14日(全文3)上がったり下がったりを覚悟
アスマイルをどう活用するのか
読売新聞:すいません、読売新聞の松久です。補正予算外の、ちょっとそれとは関係ないところなんですけど、抗体検査について、府のアプリであるアスマイルを使うっていうご意向を示されていたと思うんですけれども、現段階でどのような【用法 00:54:24】を考えられるのか、またその利点というものをあらためて教えてもらってもいいですか。利点。 吉村:利点。抗体検査、これはぜひ大阪府でやっていきたいと思います。市中にどれぐらい感染が広がっているのか、あるいは広がっていたのか。正確に、正確というか、ある程度、傾向を把握する必要があると思っています。この間、PCRをどんどん回して、陽性の疑いがある方をキャッチしてっていうことをやってきましたが、今は徐々に収束してると。今、このタイミングでいろんなことをやっていかなきゃいけないと思っています。そのうちの1つが抗体検査です。 ですので、ひょっとしたら無症状の感染者って、結構広がってたんじゃないのと。それは、例えば慶應大学病院で無作為に、無作為というか病院に来る方で抗体検査をする、神戸市立病院で検査をする、大阪市大病院で検査をすると、病院単位での検査っていうのはありました。例えば市大病院であれば1%の方が、抗体を持たれている、つまりウイルスが1回入ってきてるということです。感染しているということですね。
感染率をきちんと割り出すのは重要
1%というと、これは大阪府民でいくと、880万人ですから、8万8000人、約9万人の方が実は大阪府民は抗体を持っているんじゃないか、それが広がってたんじゃないかっていうのが、単純に市大病院の数値を当てはめるとそういうことになります。 ただ、やはりこれはサンプルも300人、確か300人だったと思いますが、サンプルが非常に少ないですし、病院での抗体検査なので、やはりそこにバイアスが掛かってる可能性があります。重要なのはバイアスを掛けないことです。この抗体検査。つまり、その人に抗体を持ってるかどうかという調査というよりは、大阪府民全体にどのぐらい広がってるんだろうかというのが調査目的です。もしわーっと広がってるのであれば、実はこの病気の致死率って今2~3%といわれてますが、そんなに高い致死率じゃないんじゃないのという可能性もこれはありますし、これは安全だという意味じゃなくて、真実という意味です。 もしこれが一定程度広がってたということであれば、じゃあそれに対しての対策、今後取りうる対策ということの参考にもなると思ってます。僕は第3波の大きな感染爆発が来たときに何が重要かといったらICUだと思っているので、じゃあそのICUってどのぐらい準備しておかなきゃいけないのという、その予測も含めて、どのぐらい市中感染ってあるんだろうかと、感染率をきちんと割り出すと、これは非常に重要だと思ってます。なので、これをやっていこうと。 そこで重要なのは、先ほど申し上げたとおり、大阪市大病院とか、すごい先進的にやってくれてありがたいですが、やはりできるだけバイアスを取り除くっていうのが重要です。なので、まず抗体検査の正確性については、ある程度国もこの間調査をやってきて、正確性が保てる抗体検査のキットが特定されたということです。もう1つの問題としては抗体検査のキットの正確性、これが不正確だったら参考にならないので、そういった意味で、それも1つ課題でしたが、そこは1つ厚労省が今までやってきてくれて、どうも乗り越えられたと。