「推しは未来を見せてくれる存在」還暦でBTSにハマった麻木久仁子が語る“シニア世代の推し活”
還暦を迎え、通信制大学へ入学したことが話題となったタレントの麻木久仁子さん。コロナ禍を機に、韓流アイドルグループBTSの“推し活”に励んでいると公言している。麻木さんのように精力的に推し活に励む人がいる一方で、推し活を続けることに苦しさを覚え“推し疲れ”を訴える人も少なくない。「推し活に年齢は関係ない」と言う麻木さんは、どのように楽しんでいるのか。昨今の推し活ブームや推し疲れについて思うことを聞いた。(Yahoo!ニュース Voice)
推しから降ってくる生命力を浴びる感じ――還暦を迎えた麻木流の推し活
――麻木さんがBTSを推すようになったのは、どのようなきっかけがあったのでしょうか? 麻木久仁子: 新型コロナウイルスが流行しはじめた頃、予定していた仕事が全部パーになってしまって落ち込んでいたんです。仕事もないし、やることもないから、ずっと家でゴロゴロしていて。そんなとき、娘が「元気が出るものを教えてあげる」と見せてくれたのが、BTSでした。YouTubeやSNSなどでBTSのミュージックビデオやバラエティ番組を過去に遡って、順々に見せられたんです。 最初のうちは誰が誰だか分からない。この歳になると若い子って全部同じに見えるから。だけど、彼らのミュージックビデオがあまりにもすごくて、いつまでも見ていられたんですよ。もうずっと見てましたね。そしたら、あるときパアッと霧が晴れるみたいに誰が誰だか分かるようになったんです。顔と名前が一致して、目をつぶっていても誰の歌声か分かるようになりました。このときには、もうずっぽりBTSにハマってましたね。 ――BTSのように、これまで誰かを推した経験はありましたか。 麻木久仁子: 今までも若いアーティストの方を見て「カッコいいな」「素敵だな」と思うことはあったんですけど、これほど“沼”にハマったのはベイ・シティ・ローラーズ以来、45年ぶり2度目ですね。 ベイ・シティ・ローラーズにハマっていた当時は思春期だったけど、今は還暦。明らかにハマり方が違います。思春期のころはある種“疑似恋愛”なんですよね。「こんな王子様に出会って、将来結ばれたらどんなに素敵だろう」っていう。でも、今はそうじゃないですね。疑似恋愛ではなく、逆に遠くに仰ぎ見るイメージというか。彼らから降ってくる生命力を浴びる感じですね(笑)。親戚のおばちゃんじゃないけど、「彼らが幸せで、元気で、健康にパフォーマンスしてくれたら、それが私の幸せ」みたいな気持ちです。