「嫌なこともあるけど、それでも人生は楽しい」関根勤が孫たちに一番伝えたいこと
今年4月にこども家庭庁が発足され、子どもの利益を第一に考えるという「こどもまんなか社会」の実現を目指している。子どもを取り巻く政策に注目が集まる中、2人の孫を持つタレントの関根勤さんは、娘の麻里さんを育てた時と同じように孫たちに「人生は楽しいと教えたい」と語る。「かわいくて叱れない」と言うほど孫を溺愛する関根さんに、孫との向き合い方について聞いた。(聞き手:荻上チキ/TBSラジオ/Yahoo!ニュース Voice)
「僕は孫を甘やかすポジション」孫を叱ることができない理由
ーーお孫さんとはどのくらいの頻度でお会いになっているのですか? 関根勤: 我が家と娘の麻里の家が歩いて5分以内の距離にあるので、ほぼ毎日会っています。孫は3歳と7歳なんですけど、とにかくかわいくてかわいくて。僕が行くとすごく喜んでくれるんですよね。お風呂にも入れることもあって、孫の頭をシャンプーしていると「あれ、これデジャブだな」って思うことがあるんです。30年前、麻里の頭を洗っていたことを思い出しますね。 ーーお孫さんに会いに行くと、どんな反応をされるのですか。 関根勤: 走って飛びついてきます。孫たちからは「ドゥドゥ」って呼ばれているんです。長女が1歳半の時「パパ・ママ・ばあば」は言えたんですけど、「じいじ」が言えなかった。唇をくっつける発音しかできなかったんです。でも「ドゥドゥ」だったら言えたんですよ。それからは、「ドゥドゥ」と呼ばれるようになりました。ニックネームで呼ばれると、年を取った気がしないんですよね。 ある日、孫と公園で遊んでいたら、孫のお友だちから「◯◯ちゃんのおじいちゃん!」って言われて、「あ、自分はおじいちゃんなのか」って、なんだか急に年を取った気持ちになりましたね。言葉の持っているパワーってあるんだなと実感しました。もし、孫や麻里からドゥドゥではなく「おじいちゃん」って呼ばれていたら、もう腰が曲がっていたかもしれません(笑)。 ーー関根さんに限らず、「どうしても孫を甘やかしてしまう」という方も少なくありません。 関根勤: かわいすぎて叱れないんですよね。危ない行動をしていても事前にやめさせることができない。本当に危ない時は僕がフォローすれば大丈夫だろうなと思ってしまう。麻里からは「止めて!」って怒られるんですけどね。僕は娘のこともすごくかわいがっていて、娘にも叱れなかったんです。妻がうまく教育してくれて、麻里は普通の人間になれましたけど。そのかわいがっていた娘が産んだかわいい孫ですよ。叱れるわけないじゃないですか(笑)。かわいくてしょうがない。もうダメですね。 以前、麻里が子育ての番組に出た時に「おじいちゃんが孫に甘すぎて困っている」と専門家の先生に相談をしたらしいんです。そしたら先生は「子どもはいろんな人を見て学ぶから良いんですよ。お母さんは厳しい、お父さんは真面目、おじいちゃんは甘い、おばあちゃんは怖いとか。人間にはいろんなタイプがいることを学んでいる。全員が厳しかったら追い詰められて自我が崩壊しちゃうからね」って言ったそうです。だから僕は甘やかしのパートを任されているんですよ。スイートポジションです。 もちろん、子どもや孫と良い関係を築くためには、ある程度の歩み寄りが必要だとも思っています。僕の場合、孫が大好きなディズニープリンセスの名前を全部覚えました。相手の好きなものをある程度理解してあげて合わせてあげることは大切かもしれませんね。共感してあげることが必要だと思っています。