人々を畏怖させた「最古の自動ドアのしかけ」が凄すぎる…なんと、神秘の発明家が目をつけたのは「気体の性質」
「ボイルの法則」と「シャルルの法則」
閉じ込められた気体の圧力と体積との関係を最初に定量的に明らかにしたのは、イギリスのボイル(1627~1691)である。圧力をP、体積をVとすれば、 P・V=一定 という関係があり、これを「ボイルの法則」とよぶ。 気体の温度と体積との定量的な関係については、フランスのシャルル(1746~1823)が明らかにした、 V/T=一定 という関係があり、これを「シャルルの法則」とよぶ。
「理想気体」とはなにか
ボイルの法則とシャルルの法則を合体させると、 P・V/T=一定 が得られる。 これを「ボイル・シャルルの法則」とよび、この法則が成り立つ気体を「理想気体」という。 現代人が計り知れない恩恵にあずかっている冷蔵庫や冷凍庫、エアコンなどの冷却・冷暖房装置は、いずれもボイル・シャルルの法則を応用したものである。 確かに、気体の温度・体積・圧力の関係を〈定量的〉に明らかにしたのはボイルとシャルルである。 しかし、それらの〈定性的〉な関係は、彼らの時代をさかのぼること1800年ほど前のヘロンがつとに熟知していた。その知識を、ヘロンは実際に神殿の自動扉として応用したのである。 * * * 続いては、古代日本の驚愕技術をご紹介します。 古代日本の超技術〈新装改訂版〉 古代世界の超技術〈改訂新版〉
志村 史夫(ノースカロライナ州立大学終身教授(Tenured Professor))
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