日本サッカー協会が秀岳館サッカー部の問題に”怒り”の本格介入を示唆…「憤りを感じる。しかるべきアクションを取る」
サッカー部の男性コーチが部員へ暴行を加える動画流出に端を発し、不可解な対応や弁明が続いた熊本県八代市の私立秀岳館高校に対して、日本サッカー協会(JFA)が初めて言及した。19日の理事会後にオンラインで会見した須原清貴専務理事が「憤りを感じている」と明言。当該コーチが懲戒免職され、段原一詞前監督(49)も依願退職したが、同校を訪れて事情を聴取した須原専務理事は「JFAとしてしかるべきアクションを取らなければいけない」と、問題はまだ終わっていないと強調した。
現地で事情聴取したJFAのナンバー3が明言
日本国内の最上部団体であるJFAが、秀岳館高をめぐる問題に初めて言及した。 19日の月例理事会後にオンライン形式で行われたメディアブリーフィング。JFAのナンバー3となる専務理事で、今月2日に同校を訪れて事情を聴取した須原氏が、理事会の議題にはなかった秀岳館高問題へ抱く心境を強い口調で明かした。 「われわれサッカー界として、暴力、あるいはハラスメントに対して完全なる根絶を目指して長く取り組んできた。そのなかで、まだこのようなことが起きている、という状況については非常に残念であり、悔しいし、憤りを感じている」 男性コーチが3年生部員へ殴る蹴るの暴行を加える動画がネット上へ流出した、4月20日に端を発する秀岳館高校サッカー部をめぐる問題は、その後に不可解な対応や弁明が起こるたびに炎上。ともに今月17日付で30代の当該コーチが懲戒免職され、すでにサッカー部監督を更迭されていた段原氏も同校教諭を依願退職した。 前コーチはすでに暴行容疑で書類送検されている。さらに段原前監督も部員が顔と実名を明かした謝罪動画の撮影および投稿を強要した件と、内部告発した部員を「加害者だ」と糾弾し、弁護士や損害賠償請求といった脅迫まがいの言葉を浴びせたミーティングの件について、所轄の熊本県警八代署から任意の事情聴取を受けている。 依然として検察や警察が動いている状況を受けて、須原専務理事は「われわれが捜査の阻害要因になっては絶対にいけない」と明言。秀岳館高およびサッカー部を取り巻く状況を注視しながら、問題はまだ終わっていないと再び力を込めた。 「JFAとしてしかるべきアクションを取らなければいけない。これは間違いない。しかるべきタイミングが来たときに可及的速やかに動けるように準備を進めているし、そのための情報収集および整理のために、私自身も直接学校側から話を聞いてきた」 JFAが起こせるアクションとして次の3件が考えられる。