アート好きが熱狂する美術館「M+」のキュレーターが厳選! 香港で行くべきスポット10
広々とした空間に、香港生まれのブランドによるカフェ、レストラン、ショップが集結したショッピングモールとして人気を博す「The Mills」は、地元香港のヘリテージへのリスペクトにあふれたアートとカルチャーのスポットとしても定評がある。
そんな「The Mills」の中枢となっているのが、テキスタイルの美術館「CHAT(チャット)」。本格的なキュレーションで紹介する特別展示とともに、地元香港への愛にあふれた常設展示も興味深く、地元のボランティア展示員による案内などもあって温かい雰囲気の中、アートと学びを楽しめる。 CHAT(チャット)
Kiang Malingue(キアン・マリンゲ)/湾仔(ワンチャイ)
「古いビルの要素を残しつつ建築的にも魅力的なコンバージョンを行ったギャラリースペース。国際的に活躍するアジアの作家が多く、見応えのある展示を多く企画しています」(横山さん) 2010年にオープンしたコンテンポラリーアートのギャラリー。2023年から本拠地となった、ワンチャイの裏通りにある6階建ての細いビルは、元は香港で「唐楼(トンラウ)」と呼ばれるレトロ建築。これをインダストリアルなシルバーの外壁やコンクリート打ちっぱなしの内壁を持つ空間へと生まれ変わらせているため、周囲に溶け込みながらも異彩も放つ独特のバランスから、ギャラリーに入る前からアート体験がすでに始まっている気持ちになる。
香港、北京、上海、タイ、シンガポールなどのアジア各地や、パリ、ベルリン、ニューヨーク、ロンドンなどの欧米を拠点とするアジア系アーティストが所属していて、若手から大御所まで幅が広く、香港を代表するアートギャラリーの一つだ。ワンチャイの喧騒あふれる街並みから、ほのぼのした路地までの散策も楽しみながら訪ねたい。 Kiang Malingue(キアン・マリンゲ)
PHD group(ピーエイチディー・グループ)/銅鑼湾(コーズウェイベイ)
「ここにギャラリーが? と思わせるようなビルの高層階にある隠れ家的ギャラリー。若手を中心にコンセプチュアルなアートの展示を企画しています」(横山さん)