コロナ分科会後、尾身会長が会見(全文2)五輪への提言は20日より前に
現状の延長線上に再宣言の可能性があるのか
ニコニコ動画:連日お疲れさまです。ニコニコ、七尾です。よろしくお願いします。すいません、先生方いらっしゃるので、ちょっと確認させていただきたいんですけれども。報道では先の厚労省の専門家組織の会合が開かれ、東京オリンピック・パラリンピック開催期間中に緊急事態宣言が再び出される可能性があるとの試算結果が公表されたと。これかなりの報道量で伝えられております。ここで確認したいのは、東京五輪が開催されることによって再宣言の可能性があるのか、それとも、五輪開催する、しないにかかわらず現状の延長線上に再宣言の可能性があるのか、この点、確認させてください。 尾身:今の質問はアドバイザリーボードで出た資料のことをおっしゃってますね? それはですね。これはどうしますかね。資料の説明というもの。資料を今回、提出されて、その資料が公開されてるわけですよね。そういうことですね。で、その資料については、どうしましょうかね、脇田先生、説明がよろしいですか。 ニコニコ動画:かなりそれが【*****されて 00:27:59】公表されてるんで、実際のところを解説していただけるとうれしいです。 脇田:はい。今日、提出された資料は、これは京都大学の古瀬先生、それから押谷先生、それから感染研の鈴木基先生たちが中心になってまとめた今後の感染状況のシナリオというものですね。で、シナリオといいますから予測ですので、幾つかの前提条件を置いて予測を出しているということになります。
国内の人流がどうなるかも前提に置いている
それで、1つはワクチンの接種がどういうふうに進むか。それから変異株、これはデルタ株がどのような感染力でどのように置き換わっていくかという前提があると、そういったところ。それからさらに今、おっしゃったように五輪もありますけど、今後の緊急事態宣言がもし6月20日という期限がありますよね、そこの期限のあと解除をされた場合に人流がどうなるかという前提条件を置いているわけですね。で、その人流のプラスのところにオリンピック・パラリンピックがあったときに、国内の人流がどうなるかということも前提に置いているということになります。 そういったさまざまな条件の下で試算をすると、例えばデルタ株の置き換わりが起こる場合、それはやはり感染拡大は強くなります。それから人流が多くなればさらに拡大が強くなるということで、オリ・パラで追加の人流があればやっぱりそこもさらに上乗せがあると、そういった結果が出ていて。で、それが、ある程度、新規感染者数が多くなるということを考えると、ある程度ステージ4の指標を超えるようなデータが出てくるということになります。 だから必ずしも五輪の期間中に緊急事態宣言が出ますよ、ということを言ってるわけではなくて、こういったシナリオの下で計算をすると新規感染者数の数値はある程度の数を超えていくだろうと、そういった予測をしたということですね。 ニコニコ動画:五輪開催に関係なく現状の延長線上で考えると、普通に考えると、リバウンドの可能性がかなり高いと。 脇田:ですから、当然、緊急事態宣言が解除されて、それで対策が緩和されると。そうした場合には人流が増加してくる。それから今、先ほど申し上げたように変異株、デルタ株の影響が出てくれば、そこも感染力が強くなるから感染拡大のスピードが速くなると、そういった想定はされるので、当然、もし6月20日に解除されても対策を継続する必要があるということは、アドバイザリーボードの議論でも多くの委員からそういった意見があったということになります。 ニコニコ動画:ありがとうございます。 司会:ありがとうございます。ほかに質問ある方いらっしゃいますでしょうか。後ろのほうの、すいません、真ん中で手をあげている方お願いします。