菅首相1か月ぶりの会見 宣言再延長、接待問題をどう語ったか
「2週間で十分か」明確な回答なく
総務省接待問題を踏まえて「官邸と官僚の関係に反省はあるか」と問われると、「官僚の(国家公務員)倫理法をしっかり守ってもらうのは当然のこと。各省庁に倫理監督官がいるので徹底するようにしていきたい」と語り、第三者委員会を設置して検証するべきではとの意見には「私は様子を見ていたい」と述べるにとどめた。 接待問題のそもそもの背景を追及する質問も出た。総務省が放送事業者に直接免許を付与する日本の制度を取り上げ、「こうまで強い監督権限を総務省に与え続けることの合理性は?」と問われると、「放送を含む情報通信分野は、技術革新や国際競争が激しく、国家戦略的な対応が求められる。機動的、一体的、総合的な対応を可能とする独任制の省の形で大臣が責任をもって迅速に行政を執行する制度に日本はなっている」と強調。戦後に独立性を持った行政委員会が導入された時期があったとしたものの、「当時は責任の所在がどうしても不明確になって廃止された経緯がある」とした。
都の指標修正には「全国統一の基準で」
宣言解除の目安となる指標の一つである病床使用率について、東京都が重症患者分の数値を修正した問題では、記者からの質問の途中に菅首相が笑みを見せる場面もあった。「重要なデータで大幅な修正が続くようだと数字の信憑性にも関わるのでは」とただされたのに対し、「本来、都道府県の病床の状況は全国統一の基準で見るべきだ。かねてから東京都に対しては厚労省から国の基準に基づいて報告するようにとお願いしてきた」と説明した。