FIAベン・スレイエム会長、離職者多数で批判も意に介さず。運営スタイルは「F1ドライバーに関係ない」
FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長は、組織内の混乱に関する話題を避け、批判するF1ドライバーたちに対して、自身がどのように組織を運営しようが「彼らには関係ない」と語った。 【ギャラリー】音速で駆け抜けた34年の生涯。アイルトン・セナの輝かしいキャリアを秘蔵写真で振り返る F1レースディレクターのニールス・ウィティヒをはじめ、FIAから多くの幹部が離脱したことで、ベン・スレイエム会長は注目を集めている。 さらにベン・スレイエム会長には、グランプリドライバーズアソシエーション(GPDA)からF1ドライバーたちに”ひとりの大人として扱ってほしい”という公開書簡が送られ、ペナルティで徴収された罰金の使途について透明性を求められたが、それに対して特に対応はしていない様子だ。 カタールGPを前にmotorsport.comに語ったベン・スレイエム会長は、ここ最近の批判やFIAが混乱に直面しているとの指摘に動じることはないと語った。 GPDAの呼びかけについてベン・スレイエム会長に尋ねると、次のように答えた。 「彼らには関係ない。申し訳ないがね」 「失礼ながら、私はレーシングドライバーだ。ドライバーたちには敬意を払っている。彼らを好きにやらせて、彼らが最も得意とすること、つまりレースに集中させるんだ」 「草の根レベルのカテゴリーへの支援にいくら払ったか知りたい? 教えてあげよう。昨年、投資した金額は1030万ユーロ(約16億3000万円)以上だ。草の根レベル、カートにね」 ベン・スレイエム会長がこう語ったのは、FIAが罰金から得た資金の一部をどこに使うかについての説明のためだ。85ヵ国にわたり草の根レベルのモータースポーツを活発化させるために1030万ユーロ以上が投じられ、70のモータースポーツ安全プロジェクトに270万ユーロ(約4億3000万円)の資金が投入された。 さらに、見えない分野での支出の例としては、FIA世界選手権のイベントにおける運営上の安全対策費と医療費で190万ユーロ(約3億円)が費やされた他、技術規則における13のプロジェクトがある。