なぜ歴史的ビッグマッチが実現したのか…12.29埼玉で村田諒太vsゴロフキンのミドル級統一戦…ファイトマネー日本史上最高額
プロボクシングのWBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(35、帝拳)が12月29日にさいたまスーパーアリーナでIBF世界同級王者のゲンナジ―・ゴロフキン(39、カザフスタン)と2団体統一戦を行うことが12日、虎ノ門ヒルズにて発表された。会見には村田、リモートでゴロフキンが参加し、それぞれ意気込みを語った。村田のファイトマネーは日本ボクシング史上最高額。なぜ世紀のビッグマッチが実現したのか。
「ゴロフキンを倒して最強を証明したい」
世紀のビッグマッチの日本開催がついに正式発表となった。 「ここまで来たんだなという感慨がある」 武者震いして登壇した村田は、「ゴロフキンは(サウル・アルバレスに)1敗1分けしているが、勝っていた試合。事実上負けたことのない最強の選手だと思っている。その選手を倒して最強を証明したい」と、強い言葉を発した。 リモートでアメリカから出席したゴロフキンも「WBAのスーパー王者で、五輪の金メダリスト。誰もが忘れられない記憶に残る素晴らしい試合になるだろう」と、村田への敬意を忘れず紳士的なコメントを残した。 歴史的な統一戦の日本開催は、世界的プロモーターとして名を馳せる帝拳の本田明彦会長と世界のボクシング市場の中心にいるボブアラム氏が率いるトップランク社の強力タッグがあってこそ実現したカードである。 当初、このカードは、2019年の5、6月に実現する予定だった。GGGプロモーションのトム・ロフラー氏が「2018年から交渉は始まった。ブラント戦も見た」と明かしたが、村田が2018年10月にラスベガスで行われた同級3位ロブ・ブラント(米国)との防衛戦に判定負けを喫して白紙に戻った。その後、ゴロフキンのキャリアに唯一の土をつけている、もう一人のビッグネーム、現スーパーミドルの4団体統一王者のサウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)に照準を変更。本田会長が渡米して交渉を煮詰め2020年12月に日本開催で合意したが、新型コロナ禍が直撃し再び白紙となった。カネロがスーパーミドルのベルト統一路線にスイッチしたこともあり、帝拳サイドは、再度、ゴロフキンサイドにアタック。ようやく3年越しのビッグマッチの日本開催が実現した。