IOCバッハ会長と組織委・森会長が会見(全文1)スポーツは偉大な予防策
反対派に何を問いかけたのか
記者2:ありがとうございます。バッハ会長にお尋ねします。日本にようこそ。実は今日、いろんな会見にいなかったのですけれども、確かオリンピックに抗議をしている人々と、今日は都の建物の外でお話をされようとしましたよね。でもなかなかコミュニケーションが難しかったと思います。民主国家でありますので、もちろん表現の自由があるんですが、反対派に対してどういったことをおっしゃったんでしょうか。オリンピックの価値を反対する人々に、どうしてお伝えしたいとお考えでしょうか。 バッハ:3名の方々だったんですけれども、3人の方が都庁の前に待機しておりました。メガホンを持っておられました。3人、待ち構えておられました。ちゃんと私に対して声を上げておられましたので、彼らが何を言いたいのか、私は耳を傾けたいと思ったんです。で、対話を持ち掛けたんです。ただ、この方、マイクロホンを持った方はそれを受け入れてくださいませんでしたけれども。たぶん彼女は対話を求めていたのではないのではないでしょうか。ですから彼女が何を求めているのか説明できなかった。私にマイクロホンを通してシャウト、叫ぶだけでした。それだけだったんです。そういった方とお話ができるでしょうか。自分にマイクロホンを通して叫ぶ方とは、ちょっと対話はできないなと思いました。
140万ドルを何に使ったのか
記者3:森会長とバッハ会長、両方に対する質問です。あした、あなたはスタジアムに行かれますよね。国立競技場に行かれます。それから、それ以外の会場にも行かれるんだと思います。日本の納税者のお金で建てたものであります。日本の納税者が大会の経費も持つわけでありますけれども、これは2013年に招致をやりまして、それで獲得したものでありますけれども、それ以降、新しい事実が出てまいりました。 1つは、森会長の組織、嘉納治五郎インスティチュートというのが140万ドルを招致委員会からもらったということがいわれております。森会長はそれについて発言をしておられません。そのお金は何のために使ったのか、ぜひ聞きたいと思います。森会長、あなたの組織はこの140万ドルは何のためにお使いになったんでしょうか。 それから、3月の報道ですけれども、高橋治之さん、この方は電通の方ですけれども、理事会に入っておられる人ですが、800万ドル以上、招致委員会からもらったとのことでありました。ですから3月以来、あなたはいったいそのお金がどう使われたのかということを言及なさいましたか。そして何百万というお金が森さんの組織に行った。それから高橋さんの組織にも行ったということに対してどういうご意見でしょうか。どういう感想をお持ちでしょうか。 森:確かにこの財団は、嘉納治五郎財団のことを指しておられるんだと思います。私はその代表者ということになっておりますが、実際の経理や金の出し入れっていうのは私は直接、担当いたしておりません。従って、今おっしゃったような事柄がどこまでが正しいのか、そういうこと自体も、私は承知をしておりませんので、こういう場所で申し上げる材料は持っておりません。 バッハ:でも今の質問は組織委員会に対するものでしたよね。それは森会長がお答えになったものでありまして、私は何も言うことはありません。それに対して付け加えることは何もありません。これは組織委員会の内部的なことです。 2つ目の質問に関してもそうですけれども、高橋さんに対してお金が支払われたということでありますけれども、ルールに違反をする、IOCのルールに違反をするということはまったくなかったという確認を得ております。高橋さんからです。 司会:ありがとうございます。Alastair。 【書き起こし】「トンネルの先の明かりに」 IOCと組織委が会見 全文2に続く