IOCバッハ会長と組織委・森会長が会見(全文1)スポーツは偉大な予防策
絆を深めていきたい
ちょうどこの時期、皆さんもそうでありますし、多くのいろんなフェイクニュースなどがスマートフォンなどに、何か、バッハさんがおみえになって、特に強硬論である森を抑えるために来られたとか、その会談のためにおみえになるんだというような話がずいぶん流れておりましたが、今日の会長の1日のご発言、行動によって、皆さんもそういう疑念を、思っておられたことが払拭されたと思います。私もこれでますますIOCと東京2020がしっかりとしたお互いの価値観を共有しながら、これからしっかり絆を深めていきたいというふうに考えています。今回のご来日に対しまして、重ねて私もお礼を申し上げたいです。以上です、ありがとうございました。 司会:会長、ありがとうございました。それでは皆さまのほうからご質問をお受けしたいと思います。質問のある方は挙手いただければと思います。お願いします。では最初は【結城 00:12:14】さんからどうぞ。 バッハ:ありがとうございます。Thank you so much.
国民の支持はどういう意味を持つのか
記者1:ありがとうございます。まずバッハ会長に1つお尋ねいたします。まず、東京にようこそおいでいただきました。やっとお出迎えできました。さて、今日、安倍総理が受賞のスピーチの中でこうおっしゃいました。あらゆる日本の国民が集う場になるんだと。そしてきっと人類は希望発信することになるだろう、この絶望の中から希望を発信する大会になるだろうということをおっしゃったわけです。 森会長も今、示唆されたわけですけれども、やはりまだ社会の中では、まだちょっと懐疑的な思いがあるわけです。これをどうしてもやはり世界的なトレンド、日本のトレンドを受けたとしても、懐疑的な見方もあるわけなんです。どうなんでしょうか、大会に対する国民の支持はどういった意味を持っておられるのでしょうか。また今回の、今の時点での東京の訪問、これはまさに日本の人々に対して希望があるんだということをお伝えするためだったんでしょうか。大会の意義について訴えてということなんでしょうか。 バッハ:ご質問に感謝いたします。まず最初に理解しなければならないことがあります。世界の人々は非常に不確実な世界に住んでいるということなんです。非常に暗いトンネルの中にいるようなものなのです。そして来年の7月のオリンピック、それから8月のパラリンピック、これが場合によっては、まさにこのトンネルの先の明かりになれるということだと思うんです。しっかりとした理由があります。それを申し上げる上では。 ぜひ理解しなければならないのは、人々が不安を覚えているということですね。自分たちの、あしたについて不安を抱いている、1カ月後、どうなるのかという不安を抱いておられるわけですが、どういった制約がまた課せられるのか、分からない状況にあります。自分たちにどういった意味を持つのか不安であると。ですから、不安はあるでしょう。そういった中で、9カ月後のイベントについて不安があるのだと思います。 私どもとしては、ぜひ、大会がいかにこのトンネルの先の明かりになれるのかご説明しなければなりません。いろんないい理由があると思います。さっきおっしゃいましたスポーツの果たす役割についてです。この危機の中、スポーツの役割を、われわれは目の当たりにしてきました。スポーツが心身の健康にとっていかに重要かということが示されたと思います。