IOCバッハ会長と組織委・森会長が会見(全文3完)道具箱のふたは閉めない
国際オリンピック委員会(IOC)調整委員会と東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は16日夕、合同記者会見を行った。 【動画】IOC会長「トンネルの先の明かりになる」 東京五輪・パラの来年開催に前向き(2020年11月16日) ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「IOC会長「トンネルの先の明かりになる」 東京五輪・パラの来年開催に前向き(2020年11月16日)」に対応しております。 ◇ ◇
コロナ対策をもう少し詳しく知りたい
司会:時間が迫ってきていますので、幾つかリモートの質問をお受けしたいと思います。最初の、共同通信の井上さんのご質問はすでに出ている質問ですので割愛させていただきます。続きまして、バッハ会長に質問です。これまでコロナの状況を踏まえて、五輪開催の判断をWHOの助言に従いながら、正しい時期に必要な決定を行うとされておりましたが、それはいつを想定していますか、というご質問と、先ほどコメントの中で、ツールボックスを来年の大会までに準備していくと。ツールボックス、コロナ対策の具体策について、もう少し詳しく教えてくださいというご質問です。 バッハ:ありがとうございます。まず、われわれは来年の7月23日、開会式を開催することに全面的にコミットしております。そういった意味では日本のパートナーの方々、友人の方々と歩調は合っております。今朝、首相にお目に掛かりまして、首相もコミットを示されました。再度、決意を新たにされたということで、それは明らかに決意を示していただいたと思っております。また、私どもも、われわれのコミットについて再確認いたしました。ですからそういった意味では歩調は合っているということでございます。同じ状況なんだということです。東京都に関してもまったく同じだと思っております。小池都知事とも歩調は合っているということです。
今あるものだけで終わりではない
さて、道具箱、ツールボックスに関しては、いろんなタスクフォースがあるわけで、1つは日本国、国のタスクフォースもあるわけですし、もう1つはIOCのものがあるわけです。この2つのタスクフォースは非常に緊密に連携を行っているところです。また、私どもが承ったところですけれども、暫定的な報告が日本の新型コロナ対策調整会議から年末までに出るだろうと。中間まとめが出る、中間の取り決めが出るだろうと、年末までには、ないしは来年の早い段階に出るだろうということです。 さて、こういった道具箱の特徴というものが何かといえば、まず、道具箱のふたを閉めないということです。決して箱を閉めることはないということなんです。今あるもの、これだけ終わりだということではないんです、この道具箱というのは。モニタリングを継続しなければなりません。また、迅速検査、ラピッドテストに関しても急速な進展が期待できるということでありましょう。 それを考えますと、このようなことを言っては、賢明ではありません。すなわち今の段階で迅速テスト、ラピッドテストに関しても11月末で、ないしは12月末で閉めてしまいますということは賢明ではありません。新たな、そしてさらに洗練された検査方法が1月、2月、出てくるかもしれないわけですから。ですからこのツールボックス、道具箱というものは、常に進化を遂げるものであると思っております。常にこの道具箱のふたは開けておかなければなりません。そして適切なときにどの道具を使うべきなのか、取り出すべきなのかということをその時期に決めるということだと思っております。