【闘病】わかってない! 「子宮体がん」で経験した治療・副作用・後遺症の辛さ
抗がん剤治療後も辛い副作用に悩まされる
編集部: 治療に伴う副作用や後遺症で困ったことはなんだったのでしょうか? 小夏さん: 広汎子宮全摘術の影響で尿意をほとんど感じず、リンパ節郭清の影響で下半身がむくみやすいので大変です。脚がむくむと力が入りにくく、つまずきやすさ、ふらつきやすさなども出るため日常生活でも困ることが多いです。 また、抗がん剤治療の副作用で手足に痺れが残っており、長時間歩くと足が痛み始めます。以前はスポーツや登山も楽しんでいたのですが、現状はそれも難しい状態です。 編集部: 病名が判明してから、小夏さんの生活で変わった部分はありますか? 小夏さん: 一番変わったのは心構えで、当たり前の毎日をしっかり楽しむことを大切にするようになりました。子宮体がんと分かってからは、がんに勝つために気持ちが暗くならないようにし、日々を明るく過ごすように心掛けました。 また、笑うことは免疫力をアップさせると聞いたので、今まで以上によく笑うようになりました。 がんと分かるまでは、いつ死んでも後悔しない生き方をしてきたつもりですが、いざ「死ぬかもしれない」と考えたときに、私の中で「まだ死にたくない!」という強い気持ちがあるとわかりました。 だからこそ、治療が終わってからは、これまで以上に後悔がない人生にするために「したいことはすぐに行う、会いたい人には会う」ことを大事にしています。 編集部: 小夏さんが治療中の心の支えにしたものは何でしょうか? 小夏さん: 家族と仲間の支えです。手術前から抗がん剤治療が終わるまで、今まで変わらず接してくれたおかげで、穏やかな気持ちで過ごすことができました。また、辛い抗がん剤治療中は、病院で知り合ったがんと闘う仲間に助けられました。 お互いにがんになった者しか分からない不安や悩み、抗がん剤治療の辛さを分かり合えて、仲間がいたことが治療を乗り越える大きな力になったのは間違いないです。 編集部: 小夏さんは2024年5月に抗がん剤治療を終えたそうですが、現在の体調や生活で困っていることなどはありますか? 小夏さん: 現在は治療を受ける前と同じくらいの生活に戻れていますが、抗がん剤治療の副作用で手足のしびれは残っています。特に足のしびれが酷く、長時間歩くと鋭い石の上を歩いているような、刺されるような痛みを感じることがあります。 とても痛くて辛いですが、治療前のように登山ができるように「これもリハビリだ」と思い、動くようにしています。ほかにも、手術でリンパ節郭清を行ったため、リンパ浮腫のリスクが高く、今も下半身がむくみやすく、痛くなることが術後の悩みです。 リンパ浮腫のリスクがあるので、激しい運動はできないですし、同じ態勢で長くいることもできなくなり、これまでと同じようにやりたいことをやれないことが辛く、悔しいです。