その「生産的な習慣」、実は有害かも?
1. がんばりすぎる
1つ目は「がんばりすぎる」です。カレンダーを予定で埋め尽くすこと。 たとえば、ミーティングの予定を立て続けに入れる、夜は夜で予定を目一杯に入れる、その合間には電話もかける…といった具合に、次から次へとスケジュールをこなすのは、いいことのように思われがちです。 けれどもこうしたあり方は「すぐに不健康なものになりうる」とNasir氏は警告します。 自分はがんばっていて、行動派だと感じているのですが、実際には、ハムスターになって回し車を回しているにすぎません
2. 否定的な感情に負ける
2つ目は「否定的な感情に負ける」です。たとえば、自由な時間を楽しむことに罪悪感を抱いてしまうことがその例です。 「朝寝坊なんてしちゃダメ」とか「テレビなんて見ちゃダメ」と、つい思ってしまう人もいると、Nasir氏は指摘します。 そのような人はそうしたことを、罪悪感にさいなまれることなく、うまく受け入れたり、一息ついたりといったことができません。 その代わりに、自由な時間をなくすための「生産的な」タスクを探します。 その原因は、「スポーツやクラブ活動といった、成果を重視する課外活動に力を入れる家庭環境で育ったことにある場合が多い」とNasir氏は言います。 罪悪感とは、行動指向型の感情です。 時間があるのなら、何かすべきだと感じ、罪悪感を感じないために行動するのです。 また、休むことで自分は怠け者だという望ましくないアイデンティティーのスイッチが入ってしまうこともあります。 「これが引き起こす羞恥心も強力な動機づけになる」「何もしていない人になりたくないのです」とNasir氏は言います。 通常は、羞恥心をなんとかしようとして回避に走ります。感情の回避にうってつけなのは、あえて忙しくすることです。これに勝る方法はありません。これが動機となって、休んだり、リラックスしたり、何もしなかったり、といったことを避けるようになります。