「助けの求め方が分からない」国内最大の少年院に密着 年々増加する「境界知能」の非行少年たち【報道特集】
聞けばこの数日間、地元の仲間たちと過ごしていたという。 松本社長 「お前が悪いと思ってるなら、こう(謝罪)やったらいい、言っても仲間なんだから昨日今日の関係とは違う」 少年 「分からん、自分で自分のことが分からん、何が言いたいか分からん。自分のことが分からん」 ■「更生できてるかわからないけど…」受刑者たちの前で語る“今の気持ち” 10月、松本さんは少年をある場所へと連れ出した。 兵庫県にある加古川刑務所。受刑者たちの更生を支援するプロジェクトに参加している松本さんは、たびたび刑務所などを訪れ、講話を行っている。 少年に、受刑者たちの前で今の気持ちを語らせようと、今回初めて連れてきた。 少年(19) 「会社をこの1年で5回ぐらい飛んでるし、ブッチ(無断欠勤)もしまくってるにもかかわらず、まだここで働かせてもらってるんで、最近やっと気づいてきたかなという感じなんですけど、ホンマに仕事で変われるなって最近めっちゃ思うんですよね」 今、再犯者率は5割近くにのぼり、社会復帰が難しいと言われる中、受刑者たちからさまざまな声が聞かれた。 受刑者A 「こういうところに来るのも初めてですし、出てからどういうふうな扱いを受けるかっていう、正直全然わかんなくて」 受刑者B 「仕事はしなきゃ駄目だけど、どっかで遊んじゃわないかなという気持ちが」 少年(19) 「さっきの質問通り、僕めっちゃ遊びたかったし。僕は親を頼れないんで、社長しか頼れんくて、困ったとき社長にすぐ連絡するし、金ヤバくなったら社長に連絡するし、何があっても連絡するんで。僕はまだ更生できてるか、わかんないですけど頑張ります」 松本社長 「時間かかるのはわかってますけど、僕も彼を雇用した以上、僕も面倒臭がったらあかんし、『もうこの子はあかんやろう』って言うのは簡単なんです。だけどそこでチャンスを与えてあげなかったら、彼はまた悪いことをする、だから僕はこいつとがっちりおるんです」
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