菅首相が会見 「宣言」延長・7府県追加(全文3完)中和抗体薬は十分な量を確保
すでに必要な人だけを入院させているのが実態
尾身:私のほうからは、まずは、医療が逼迫しているのにどうすればいいのかという話ですけど、私は、一番大事なことの1つは、医療のキャパシティーというのを、病院じゃなくて先ほど言った宿泊施設等々のキャパシティーを増設するということですね。先ほど、今、総理の方から、いろいろ検討していただいているということで心強いと思いますけど、家庭で、自宅でやる、いろんな必要な医療をやることももちろん必要になっているわけですけれども、やはり私は、ここまで来ると、宿泊施設というものを早急にして、そこで感染者をケアするということのほうが実は能率がいいし、医療の資源を集中するということでもいいので、ここは政府について、ここについては強い対策をぜひお願いできればというのが、私の、あるいは分科会の期待です。 と同時に、当然、今の状況は、医療のキャパシティーを上げても、それはどんなにやっても限度がありますよね。すでにもう日本の場合には、多くの方、たぶん、必ずしもご存じないかもしれないですけど、コロナの確保病床は去年から比べると2倍に増えているんですよね。しかし今のデルタ株の勢いでそれに間に合ってないということですから、私は、在宅も重要で、そこに在宅療養というようなことも必要ですけども、私は、宿泊の施設でなるべく多くの感染者をやるということが非常に効率的なので、ぜひそれについてはさらに強く進めていただければと思います。 それから5類からあるいは2類ということですけど、いわば、今現在、5類を推すという、いろんな意見ございますよね。5類を今すぐにやったらどうかという意見があるんです。そこの背景にはどういうことがあるかというと、私は基本的には2つの理由があると思います。 1つは、もうそろそろ、普通の風邪やインフルエンザと一緒だから、入院の必要はないんじゃないかという考えが一部ある。それから2つ目の理由は、感染者を指定の医療機関だけで診るのではなくて、全ての医療機関で診たらいいということですよね。それこそ療養施設、あるいは開業の。こういうことが実は背景の一部にあると思うんですけど、実は、一般の人には知られていないんですけど、実はもうすでに、感染者の全ての人を入院させるというようなことは実態的には行われてないので、必要な人だけを入院させるということで宿泊、こういうことが実態としてもう進んでいるんですよね。