三菱重工のジェット開発中止「事実なら大変遺憾」愛知・大村知事会見2月7日(全文2)
具体的にどのような可能性を探りたいのか
記者:日本経済新聞の【タ**00:31:16】です。今、お話の中で、今後も引き続き可能性を探りたいというお話あったかと思いますが、具体的にどのような可能性を探るのか、その辺りを教えていただけませんか。 大村:いや、それは具体的ないろんな協議、話は、経産省、国の関係含めてもしております。しておりますが、それは今申し上げることではないというふうに思っております。取材をしていただければと思います。 記者:今回、実際に撤退ということになれば、どういうところが原因だったと考えるのか。国もかなりお金をつぎ込んでやってきた事業かと思いますが、知事はどのようにみられているかということをお聞かせいただけますか。 大村:私ども、民間航空機生産・整備拠点の整備ということで、ご案内のように県営名古屋空港の空港ビルを、最盛期、三菱航空機さんには85%、【クビ**カ***00:32:21】し、あそこに、2000人を超える方々があそこを本社として開発に携わっていただいたということ、それから全面に巨大な組み立て工場、アッセンブリの工場と、こっちに塗装工場をつくっていただいた。その土地を私どもが、県のほうが用意をさせていただきましたので、そういった意味では、そうしたことの投資、それからまた、この三菱スペースジェットの直接ではありませんが、航空宇宙関連企業への立地・設備投資では補助で54億円、研究開発で17億円ということで、これまで関連企業に対して、これはスペースジェットではありませんよ、航空機産業全体ですが、そうした意味での支援もしてまいりました。
自動車産業に次ぐ大きな第2の柱に
また、あいち航空ミュージアムも、当初予定の三菱スペースジェットの商用化になんとか間に合わせるということで2017年の11月に航空ミュージアム、完成、オープンしております。もちろん今も、もちろんオープンして、もうこれでかれこれ5年を迎えましたが、多くの子供たちや多くの航空ファンの皆さんに、いろんな新しい機材、機体も入れてPRもさせていただいておりますので、そういう意味では私どももこの航空機産業、航空宇宙産業にやはりある意味で相当強い思いを持って、強い意思で取り組んできたというのは事実なので、そういう意味では、今回こういう形になったのは大変残念であり、遺憾だと思っておりますが、ただ、ここに至るまでの経緯、経過については、それは私が申し上げるものではないというふうに思っております。それは関係者、全ての関係者で分析、検証をし、そしてまた次なるチャレンジに生かしていくということだというふうに思っております。 なお、航空機関連産業は、愛知県を中心とした中部地区で、2010年に4000億円だったものが2019年には約8000億円ということで倍に増えてきてるんですね、コロナ前は。ということなので順調に伸びてきたと。大変な、もう倍に増える、10年で倍っていうのは、これは大変なことですからね。全て順調に増えてきたのが、やはりコロナの直撃を受けたと。コロナの直撃を受けたのは、基本、人の移動、人の動きが制約され、交通、観光、あとコンサートなどの交流。交通、観光、集客、交流、そうした事業ですけど、まさにこの航空機産業も、その根っこの、そこの航空需要、特に国際航空需要がいったんは、もう1年以上蒸発してしまったと。1年半と言っていいと思いますが、1年半ぐらい蒸発してしまったというようなことなので、そこは、直撃受けたのは間違いないと思います。 一方、自動車産業は、半導体不足というのはありましても、トヨタ自動車の最高益更新などもあって非常に底堅いものはあるということでありますので、製造業の中でも少し明と暗という感じだと思いますが、そうした、非常に、なんと言いますか、将来のある産業であることには変わりありませんのでね。国のほうもそうですが、私どももやはり自動車産業に次ぐ大きな第2の柱としてやっていきたい。私は自動車、航空、ロボット、工作機械という、製造業の3本柱という形で申し上げてきておりますが、そのスタンスは変わりません。引き続き、三菱重工さんはじめ、日本にある航空関連産業の皆さんとしっかり連携をして未来にチャレンジをしていきたいというふうに思っております。