計算力は【小学3年生まで】の基礎力で決まる!「計算ミス」「計算が遅い」悩みの解決法は?暗算力UPの問題から、高学年の計算ミスの原因まで!
「簡単な問題」と侮るなかれ。計算力は、小学3年生までの基礎力で決まる
計算力を伸ばすための「基本のキ」は、何といっても日々の練習です。 ミスが多い場合、その主な原因は練習不足。計算問題は、十分な練習を積めば誰でもできるようになりますが、低学年で計算の基礎ができていないまま学年が上がってしまうと、どこかで必ずつまずいてしまいます。その結果、いくら時間をかけても計算ミスが増え、やがてやる気を失ってしまう悪循環に。 【画像4枚】「嫌いを好きにする暗算力アップのための問題」はこちら そうならないためには、とにかく、小学3年までの基礎計算を大切にすること。これがすべての土台になると言っても過言ではありません。 単元では、たし算とひき算のくり上がり・くり下がり、そして2年生で学ぶ九九です。苦手意識が強くなった高学年にやり直すのは大変なエネルギーが必要です。そうならないように、低学年では、これらをしっかりと練習する時間と量を確保してください。 ■小学1・2年生で四則演算の暗算力を鍛える 「暗算力」は、計算のスピードと正確さを向上させ、複雑な問題でもミスを減らすことができる、とても大切な力です。拙著、『算数嫌いな子が好きになる本 増補改訂版 小学校6年分のつまずきと教え方がわかる』内の、「嫌いを好きにする暗算力アップのための問題」(p.258-260)をご紹介します。 ひとつめは、「たして10になる数」の計算です。指を使わずにできるようにしましょう。 次に、くり上がり・くり下がりです。暗記ではなく、2つの数に瞬時に分けて計算する反射神経を身につけます。たして10以外のすべてのくり上がり・くり下がりの練習ができます。 1年生では、このふたつができるようになることを目指しましょう。 ■2年生は九九を完璧にしよう そして、2年生では何といっても九九。 「4×6はいくつ?」だけではなく、 「答えが24になる九九をすべて言ってみて」 にも瞬時に完答できるでしょうか? どんな聞かれ方をしてもすぐに答えられる状態にするのには意外と時間がかかるもの。大人には簡単に思えるかもしれませんが、子どもがどの方向から質問されても正確に答えられるようになるまでには、コツコツと練習を重ねなければなりません。「九九」が完璧にできるようになるまでやってください。 ■九九を極めたら2ケタ×1ケタのかけ算へ 九九を極めたら、次のステップとして、2ケタ×1ケタのかけ算を暗算で解けるようになるのが理想です。これはわり算にもつながります。かけ算が頭の中でスラスラできていれば、4年生で3ケタ÷2ケタのわり算を学ぶ際、わり算の最初の位に何を立てるかがすぐにわかるからです。 同書P260の「2ケタ✕1ケタ」の問題は、さまざまなくり上がりのパターンを網羅した厳選の81題ですので、3年生までにこれが完璧にできるようになるとお子さんは計算の達人になれますよ。4~6年生は、この基礎を使って計算を行うだけです。