LINE友だち1000人以上――MCオファーも絶えないバイきんぐ小峠英二の「人間味」
面白いほうを選ぶ毎日に飽きはない
「迷ったら面白いほうを選ぶ」――それが小峠のモットーだ。 「ガキの頃からずっとそうなんですけど、なんかやるときに面白いほうを選んでいます。Aのほうがどう考えても楽でお金もかからなそうで、Bのほうはしんどくてお金もかかるし、いろいろ面倒くさそうでも、面白そうだなと思ったらBを選びます」 しんどくても面白いほうを選ぶ、その極致が今年13回目を迎える単独ライブだ。 ネタを作るうえで大事なのはリズム感だと小峠は語る。中学生で出会ってから聴き込んできた、パンクやロックがその礎となっているという。 「同じフレーズでも笑っちゃうリズムってあるんです。間もそうですし。1.5秒ぐらい間を空けて言ってるセリフをさらに0.5秒遅らせたほうが面白いとか。そういう小気味いいリズムというのはずっと聴いていた音楽から染み込んでいるものなんでしょう」 華やかな芸能界といえども経験を積むごとに新鮮さは薄れ、慣れが飽きに変わる。レギュラー番組を数年続けるだけでも「同じことの繰り返し」と嘆く芸能人もいる。だが、小峠が飽きることは「絶対に」ない。 「レギュラー番組だから慣れはしますけど、『全く同じ』は一回もないですから。毎日ハラハラしながら生きていけるわけじゃないですけど、どこか一瞬緊張したりとか、パッと振られたときにさあなんて返そうかとか、刺激はあります」 子どもの頃に思い描いた夢の舞台が楽しくないわけがない。その確信を胸に今日も笑いに火をつける。面白いを選び続ける小峠の毎日は、笑いと出会いにあふれている。
--- 小峠英二 1976年生まれ。福岡県出身。1996年に西村瑞樹とのお笑いコンビ「バイきんぐ」を結成。「キングオブコント2012」優勝。司会業もこなしバラエティー番組で縦横無尽に活躍。13回目となる単独ライブ「爆音」が9月9、10日に東京で開催予定。 (取材・文/遠藤雄士)