【ABC特集】「魚をさばいたこともなかったが…」29歳で会社員から魚屋に転身 亡き父のように 地元のお客に寄り添う3代目「鮮魚の行商」に密着
「今の時期のブリは痩せてて、脂が全くないんですけど。このツバスは脂のりが今のところよくて」 魚に対する豊富な知識と溢れるさかな愛! 「すごいいいタイに出会いました。こういうの見るとすごいテンション上がるんですよね」 先代の父の後を継ぐため、29歳で会社員からお魚屋さんに転身した下岡 千恵子(しもおか ちえこ)さん。 お店を持たない「行商」のお仕事をしています。 地元のお客に寄り添う姿に密着しました。
下岡 千恵子さん(34)。1960年代から続く魚屋さん「丸友鮮魚」の3代目です。 後を継いで5年目。母の有佳子(ゆかこ)さん(63)と2人で切り盛りしています。 (千恵子さん)「うちは“ソフト一夜干し”っていうんですかね。ちょっと生々しさを残しつつ、ちゃんと表面はカラッと干し上げるっていうのをこだわってやってます」 【6:10AM】 働く場所は、自宅の隣にある作業場。前の日に干した干物の出来を確認するところから、お仕事は始まります。それが終わると・・・
(千恵子さん)「ヒラマサとツバスです。ここの横筋の線のところにヒレが重なってないのがツバスで、横筋のところにヒレが重なってますよね?これがヒラマサ」 慣れた手つきで次々と魚をさばいていきます。
自ら目利きし魚を買い付け
【7:50AM】 千恵子さんが車に乗り込み、向かった先は、間人の港にある市場です。 仲買人や卸売業者の先輩たちに囲まれ、飛び交う独特の言い回し。 「混在、混在。4000円だったら4500円から。5000円」
指の動きは金額を示しているのでしょうけど・・・ (千恵子さん)「1・2・3・4・5は普通にやって、6になるとこうなって、7で。7がムズいんですけど、8で9」 「(Q.最初すぐ分かりました?)いや、分からないです」
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