性被害者に「ハニトラ」「断ればいいのに」の声が出て絶望…性的同意の意味
私たちは「モノ」じゃない
「同意」は、なにか画一的に決まったものではない。相手によって、シチュエーションによって、体調によって、気分によって、同意すること・しないことは当然ながら変わる。 だからこそ、密にコミュニケーションをとることが欠かせないのであり、それは相手を人として「尊重する」ということだ。それはそんなにも、難しいことだろうか? 性的同意を求めることはそんなにも、無理な要求だろうか? 先ほど例にあげた食事のように、互いが心地よく過ごすための基本であり、当たり前のことだと思うのだ。 「性的同意」「同意」という言葉を見て、少しでも「面倒くさい」「そんなこと言われても」と思ったら、立ち止まって考えてみてほしい。相手のことを意思と尊厳を持つ人間と思えているだろうか?「あれ?」と感じたり、ドキッとしたなら、もしかすると、他者だけでなく、自分のことも、尊重できていないかもしれない。「同意」は、相手も自分も、人として尊重され、しあわせになるためのものだ。 最後にもう一度。 私たちは誰も、「モノ」じゃない。意思と尊厳を持つ人間だ。
福田 和子( #なんでないの プロジェクト代表 SRHRActivist )