「ダラダラとスマホを見る」もすぐやめられる…24時間の生産性を最大限高める「タイムマネジメント」7大原則
■法則5 「得意なこと」を伸ばすのが長期的には最も効率的 人は何歳になっても新しいチャレンジができますし、時間はかかっても努力を積めば、できなかったことができるようになります。ですが、コストパフォーマンスやリスクを考えるなら、未知の領域に踏み出すより、経験や実績のある領域で成長を目指すほうが、成果に結びつきやすいのは間違いありません。 生まれたばかりの赤ん坊の脳には約2500億個のシナプス(神経細胞が情報を伝達し合う接合部)が存在します。生後2カ月頃から急増し、3歳頃には約1000兆個に達します。その後は減少し始めますが、衰えるのではありません。不要なシナプスを削除して、生存に効率的な神経回路を形成するためです。 シナプスが密集した領域とまばらな領域ができることで個性が形成され、得意と不得意が決まると考えられています。訓練により不得意を克服することもできますが、時間と労力を要します。それなら得意分野(シナプスが密集した領域)で回路を拡大するほうが、効率がいいでしょう。 自分の得意なことや、やっていて楽しいことを伸ばしていくのが、生産性を上げる最適解です。極言すれば、仕事の効率化とは「自分の得意を自分でやるか」「自分の不得意を誰かに任せるか」のふたつしかありません。 とはいえ、それはいきなり実践できません。自分の得意を磨くにせよ、任せられる人を見つけるにせよ、ある程度の時間が必要です。これから職場の信頼関係を構築したり、チームとして機能するようにトレーニングしたりなど、新しいことを試す時間や試行錯誤する時間を大切にしてください。 ■法則6 人生の目的は「ベッドから飛び起きたくなること」 タスクには優先順位をつけます。本稿ではこれまでゴールを近くに設定し、スプリンターのように短距離レースで成果を積み上げていくスタイルをおすすめしてきました。 しかし、日々の頑張りの行き着く先が見えていないと、見当違いの努力になってしまうかもしれません。時には未来のなりたい自分、到達したい理想、あるべき組織をイメージして、そこに向かうための道筋や行動を考える“未来志向のプランニング”も必要です。 仕事の目標設定なら、タスクに優先順位をつけるのは難しくありません。あなたが部下の立場にあるなら、上司が答えを教えてくれます。あなたが指示する立場なら、組織のビジョンやミッションに照合すれば間違えることはないでしょう。 一方、プライベートを含めた人生の目標設定とタスク管理は、あなた自身が考え、決めなければなりません。何のために仕事をするのか、将来はどんな暮らしがしたいのか、キャリアで達成したいことは何か。人生において何を最優先にするべきか――。それは人それぞれの価値観によるところであり、どこにも正解はありません。 とはいえ、難しく考えすぎることもありません。僕はアドバイスを求められたら、このように言っています。 なりたい自分、努力すれば到達できる理想を具体的に想定し、そこに至る道筋を描く。そして朝起きたときに、あなたが「ベッドから飛び起きたくなること」を最優先のタスクにすればいいのです。