「ダラダラとスマホを見る」もすぐやめられる…24時間の生産性を最大限高める「タイムマネジメント」7大原則
■法則2 生産性を高める「自分のシナリオ」をつくろう 消費者行動の研究で、買い物リストを用意する人は計画的に商品を購入し、計画外の商品に手を出す割合が少なくなることが判明しました。時間についても同じです。一日のスケジュール(シナリオ)を作成し、それを踏まえ行動することで、生産性が高まります。 ワイ・コンビネーターの共同創業者ポール・グレアム氏は、時間に「マネジャー時間」と「クリエーター時間」の2種類があると述べています。 「マネジャー時間」とはコミュニケーションを取りながらアイデアを広げ解決策を見出していく時間です。一方の「クリエーター時間」はインプットや思考を深める時間で、誰にも邪魔されずに集中できる環境が必要です。 マネジャー時間とクリエーター時間では脳の機能の仕方が異なるため、頻繁に切り替えるのは効率がよくありません。企画を練る、文章を書く、計算する、意見を出し合う、比較検討する、事務的な処理をするなど、作業ごとの性質を見極め、類似の作業をまとめることで効率アップが図れます。 また作業途中で別の作業を始めると、やり残した記憶に注意が引っ張られ、集中力が発揮できない現象が生じます。これをアテンション・レジデュー(Attention Residue)と言います。この記憶の残りかす(注意残余)は、睡眠以外で片づけることはできません。 私には3歳になる娘がいますが、彼女の朝の支度を手伝うと、まるで1試合を終えた気分になっています。ですから僕は娘がまだ寝ている早朝の2時間を、論文やレポートを執筆する時間(クリエーター時間)に充てています。 管理職の人なら、午前中にマネジャー時間を持ってきたほうがいい場合もあります。重要な選択に必須の「自制心」が最も機能するのも、脳の空き容量が十分にある朝だからです。 どの時間帯にどの作業をもってくると最も能力が発揮されるかは、人によっても違います。トライアル・アンド・エラーを繰り返しながら、探っていくしかありません。