【医師監修】高血圧とはどんな状態?~症状や生活習慣での改善ポイントを解説~
どのような症状があらわれる?
「高血圧になったらどうなるんだろう」 そんな心配を感じている方も多いと思いますが、冒頭でもお伝えした通り、高血圧は自覚症状がほとんどないため、症状で気づくことは難しいと言われています。 しかし、かなり血圧が上がった際にはいくつか症状が現れることもあるため、参考にするとよいですよ。 ●もしかして高血圧? 初期症状をチェックしてみよう それでは、かなり血圧が上がったときの初期症状としてみられるものをいくつかご紹介します。 ・ 頭痛 ・ めまい ・肩こり ・不眠 ・動悸 ・食欲不振 ・倦怠感 これらの症状はあくまでも一例であり、高血圧にプラスして他の病気が原因とも考えられます。 まずは自宅で血圧測定を行い症状が出現しているとき、落ち着いているときの血圧を確認してみましょう。血圧高値や症状が続くようであれば医療機関を受診しましょう。
高血圧に潜む大きなリスク
高血圧の状態を放置してしまうと、いろんな病気のリスクが高くなりますので注意が必要です。 ●脳血管障害(脳出血、脳梗塞など) 高血圧により脳の血管に圧をかけてしまった結果、血管の壁が破けて脳出血を起こしてしまうリスクがあります。 また、高血圧に加えて血管の壁が硬くなる(動脈硬化)状態も加わると、血管が詰まり脳梗塞を引き起こしてしまうのです。 ●心疾患(心肥大、心不全、狭心症、心筋梗塞など) 血圧が高い状態で心臓が全身に血液を送っていると、心臓の血管や心臓自体の負担が大きくなります。 その結果、心臓の一部が大きくなってしまう心肥大や心不全を来したり、動脈硬化により心臓を栄養する血管が細くなることで発症する狭心症や心筋梗塞が大きなリスクです。 ●腎臓の疾患(腎不全、尿毒症など) 腎臓には血液の中にある老廃物や水分、取り過ぎた塩分などを尿と一緒に体の外へ出してくれる働きがあります。 腎臓の血管の壁が硬くなる(硬化)すると腎臓へ行く血液の量が少なくなり、腎臓が機能しなくなっていくのです。 ●低血圧にも注意 高血圧の方で血圧を安定させる薬(降圧薬)を服用している場合は、薬が効きすぎてしまい低血圧になる可能性もあります。 特に立ち上がった際にたちくらみやめまいといった症状があらわれやすいです。 また、高齢者の方は自律神経障害も合併していることが多いため、立ち上がってふらついた際にケガをしないよう、注意が必要です。