【子どもが作れる朝ごはん】味噌玉、マグカップリゾットなど。ポイントは”タンパク質”と”糖質”!食の専門家・佐野こころさんに教わる簡単&満点レシピ
HugKum読者のご家庭では、普段どんな朝食を摂っていますか? 筆者は、1年前から小学生の子どもたちに朝食の準備を任せています。親の朝時間に余裕ができたのは良いのですが、「そもそも栄養足りてるのかな?」「理想の朝食メニューは子どもに準備させるのは無理?」など、不安な要素も出てきてしまい…。 そこで、予防医学を専門とする医学博士・佐野こころさんに、小学生に必要な栄養素や、食事で気をつけたいポイント、さらに子どもが自分でできる献立のヒントを伺いました! 【画像8枚】子どもが自分でできる簡単朝ごはんを写真で見る
幼児期は栄養+食感などの刺激が大事。学童期に入ると摂取エネルギーが一気に増大
子どもはとても早いスピードで成長していますので、その成長に合わせた栄養の摂り方が必要です。脳や神経系発達の9割が、6歳までにある程度完成するとも言われています。新生児の脳は約350gですが、6歳にもなると約1500gと、大人の脳の95%ほどの大きさに成長します。脳が最初に発達するんですね。ですので、幼児期は何を食べるかは重要ですし、栄養面だけでなく、食感や咀嚼することでの刺激も大切な食の役割です。 一方学童期(小学生)は活動が活発になることで、1日に必要なエネルギー量も一気に多くなり、基礎代謝も著しく上がります。体がぐんぐん大きくなっていきますので、細胞分裂に必要な鉄分や亜鉛など、なかなか普段の食事では摂りにくいようなミネラルも必要になります。 特に女の子の場合は、月経が始まると鉄分が不足しがちになっていきます。「朝起きられない」「体がだるい」という状態が続く場合、鉄不足状態であることも多いです。 また、性別によりますが12歳~16歳くらいからは骨のピークを迎えるので、総カロリーを十分に確保するほか、タンパク質、カルシウムもしっかり摂っていきたい栄養素です。高学年は身長を伸ばすチャンス! 5 大栄養素を摂りながら、成長過程に併せた栄養素を補っていくことを意識してみてください。
高学年に必要な総エネルギー量は大人以上! 朝食からタンパク質と糖質を
活動量が多くなる学童期(小学生)は、特にタンパク質がとても大切です。筋肉を作る上で必要ですし、身長伸ばすための成長ホルモンも、実はタンパク質からできています。朝食から積極的に摂っていきましょう。 さらに1日に必要な総カロリーは6~7歳の男子だと約1550kcal 、女子で約1450kcal。これが10~11歳になると男子で約2250kcal、女子で約2100kcal(※すべて激しい運動をしていない子の場合)にまで増えます。HugKumのママ世代(30~49歳)の女性は約2050kcalですので、実は子どもの方がママよりも総カロリー数は必要なんです。 改めて数字で見てみるとお分かりになるかと思いますが、朝・昼・晩きっちり食べたとしても、なかなか理想に追いつかないものなのです。ですから、朝食を抜いてしまうだけでも、必要なカロリーすらも補うことができない状態になってしまうのです。 1食にたくさんのエネルギーを摂らなくても、1日の中で必要な栄養が摂れているかを見れば良いのですが、朝食はその日を元気に過ごすためのエネルギーになる大事な食事です。筋肉を動かすタンパク質と脳が動くためのブドウ糖になる糖質を摂ることを心がけてください。