ワクチン「重篤な報告ない」 医療関係者1.7万人に接種―河野担当相
新型コロナウイルス対策の「切り札」と期待されるワクチン接種を担う河野太郎行革担当相は24日、記者会見し、17日に始まった医療従事者への先行接種について「本日5時時点で、累計96施設で1万7888人の接種が終わった。現時点に置いて、PMDA(医薬品医療機器総合機構)に対してアナフィラキシーなどの重篤な報告はないと承知している」と語り、順調に接種が進んでいることを強調した。
一方で、都道府県から寄せられた、優先接種の対象となる医療従事者など報告数について「想定より多くなってしまった。ワクチンの供給量どこまで上積みができるかよく分からないので、4月から5月にかけて医療従事者への接種と高齢者への優先接種が並行して行われる可能性が大きいと思う。政府としてはできるだけ医療従事者への優先接種を早く完了できるように今後取り組んでいくとともに、自治体と緊密に連携してワクチン接種を円滑に進められるよう全力を挙げて取り組んでいきたい」と述べた。 河野担当相は2月16日の記者会見で、17日から100の医療機関で、約4万人の医療従事者を対象に先行してワクチン接種を開始することを発表。このうち2万人には経過を記録する日誌を記入してもらい、「接種の安全性について調査する」と語った。 ワクチンは2回接種する必要があり、1回目を接種した3週間後に2回目を打つ。接種の優先順位は(1)医療従事者ら(2)65歳以上の高齢者(3)基礎疾患のある人や高齢者施設などの職員(4)それ以外の一般国民――となっている。河野担当相は16日、高齢者への接種開始は「4月から接種を開始することを見込んでいる」と述べていた。