大神いずみ「博多の女、冷蔵庫に明太子がないと落ち着かない!母と故郷に感謝しながら、1つ歳を取る」
◆お土産といえば「明太子」 だがなんと言っても福岡は、お土産といえば「明太子」だろう。 どんな銘柄のものを東京に持って帰っても、こちらの人はとてもとても喜んでくださるので嬉しい。 福岡へ出かける人から必ず「どこの明太子がオススメですか?」と訊かれるが、現地の人間はたいがい近くのスーパーなどで買って食べるものに馴染んでいるので、逆に駅や空港で売っている明太子の銘柄を知らないことが多い。 私の好みは、粒がしっかりしていて程よい辛さの無着色だ。 小さい時から食べ慣れた味が一番美味しいと感じているのだろうか。誰に訊いても一人一人オススメの明太子は違うようだ。 今、福岡空港や博多駅にはクラクラするほどたくさんの銘柄の辛子明太子が売られている。 わたしも毎回違うものを買ってみてはほほぉ~と馴染みのない明太子の美味しさを堪能しているのだが、 やっぱり普段の食卓は「いつもの明太子」に落ち着いてしまう。 「おきゅうと」(海藻で出来た見た目こんにゃくのような加工食品)と食べ慣れた我が家の明太子は、地元を離れて初めて「東京では普通に手に入らないんだ…」と朝ごはんの時思いを馳せるもの。 あー、おきゅうとも食べたい。 夫は昔わたしと結婚したあと、 「冷蔵庫に明太子をきらすことがなくて、アナタと結婚してよかった」みたいなことを言ったことがある。なにそれ?なあにそれっ!!? でも本当にうちの冷蔵庫には、明太子をきらしたことがない。実家からしょっちゅう送ってもらうからだ。逆に、冷蔵庫に入ってないとワタワタと気持ちが落ち着かなくなって、這うように実家の母に電話をかけてお願いしてしまう。 親がまだ元気だからと、いまだ厚かましい娘である。
◆わたし唯一の自信作 何はなくとも、辛子明太子。 よく送ってきてもらうのは、実家から歩いて行けるところにいくつかある辛子明太子の工場直売店、「博多ふくいち」や「島本」の明太子だ。 今はどこも甘口・辛口・大辛・無着色など、何種類もの明太子を出している。ご贈答用の立派な陶器に入ったものもあり、イカ明太、数の子明太、イワシ明太など加工品もたくさんある。我が家は普段、もっぱら「家庭用」の切れ子や料理用に粒だけのものを使っている。 ちなみに里帰り出産した長男は、自らの出身地を「博多」だと認識している。いや、届けを出したのは川崎だからアナタ川崎っ子だよ、と言っても、 「俺様が最初にこの世に生まれ落ちた場所やから、間違いなく福岡の人間や」 なんで関西弁やねん、ややこしい。 イカ明太をこよなく愛し、福岡に着くと何だか落ちつく、とさえ語る長男、まもなく成人。 そりゃあわたしも歳を取るはずだぁ…。 わたしは料理が得意とは言い難いけれど、1つだけ、学生時代から何百回も作っているメニューがある。うちの子たちも、何にも家にない時コレ出てくるな、とうすうす気づいているメニュー、それが明太子パスタだ。 たっぷりの粒明太子と柔らかくしたバター、昆布だし(昔は昆布茶をいれていた)、ほんの少しのお醤油(全て感覚的目分量)を練り合わせて、茹でたパスタにたっぷり和え、刻みのりをのせて出来上がり。 明太子は粒状のものをできるだけたっぷり使うのがコツなくらいで、何のひねりもない和えパスタだ。 正直コレを家で作ると他のどこの明太子パスタも「んん…」と首を傾げてしまうほど、わたしにとっては「殿堂明太子パスタ」なのです。 明太子クリームパスタとは違う、ねっとりとした明太子粒とパスタの絡みを楽しめる、わたし唯一の自信作。 ぜひ明太子が手に入ったら、まずはあったかいご飯に1切れ乗せて食べた後、このレシピでパスタを味わっていただきたい!
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