米メディアはマー君の楽天復帰をどう伝えたか…「ヤ軍は過去最高投手の一人を失う」「将来MLB復帰の可能性も」
CBSスポーツは、「ヤンキースは、このオフ田中との再契約を優先事項にしていたが、先発ローテーションの補強を仕上げる中で異なる方向へと進んでいった。彼らはクルーバーと低年俸で契約しタイヨンとのトレードへと進んだ。ヤンキースが総年俸を贅沢税の基準額以内に留めることを優先することで田中に充てる予算がなくなっていたようだ。今季を戦う中でローテーションで安定していた彼を失ったことの大きさに気付くのは間違いないだろう」と退団の経緯を紹介。 さらに「田中がMLBの多くのチームから興味を示されたことに疑いはないが、この冬に補強に金を投じることを厭わなかったチームはわずかだった。田中は、MLB市場の情勢が競争状態にないと見て日本への復帰がベストな選択だと決断したのかもしれない」と楽天復帰の背景を新型コロナの影響で停滞していたオフのFA市場にあったと分析した。 Nj.comは、再契約後に初めてオンライン会見に臨んだDJルメイヒューの約11分のインタビューの中から5つの重要点をピックアップして、まず最初に田中の退団について触れた部分を紹介。ルメイヒューがマー君について語った以下のコメントを引用した。 「個人的にチームに戻れたことはとてもうれしい。だが、マサがヤンキースに戻ることのなくなった今朝の(楽天との)契約のニュースは残念だった。彼は本当に素晴らしいチームメートだった。彼が、ヤンキース、そしてこの街にいかに大きなインパクトを残したかということを言いたい。そして彼の幸運を祈っている。私は彼の(楽天での)活躍を追い続けるだろう。とにかく彼ともうプレーできないことが残念だ」 オフの移籍情報を集める米の専門サイト「トレード・ルーマーズ」は、田中の楽天との契約を紹介する記事の冒頭で、マー君が米ファンに向けて英語でツイートした惜別のメッセージをそのまま掲載した。 「親愛なるファンのみなさまへ」と題したツイートは、「この困難な時期に皆さんが安全に過ごされていることを願っています。今シーズンをどこでプレーするかを決断したので皆さんに報告したいと思いました。2021年シーズンは、日本に戻って楽天イーグルスでプレーすることに決めました。過去7シーズンにわたっていただいた愛情とサポートのすべてに感謝いたします。ニューヨーク・ヤンキースの一員としてフィールドに立ち、熱烈なファンの皆さんの前でプレーする機会を得たことは本当に幸運だったと感じています。それで名誉であり特権でした!どうもありがとうございました!」との内容を記した。 そして同メディアは、このツイートを「田中のコメントは将来のMLB復帰への憶測を呼ぶことは確かだ」と読み取った。 「(楽天との)2年契約の中身は意図的に明らかにされず単年9億円の年俸すら憶測となる。NPBの契約の検証は不可能だからだ。ただオプトアウト契約(選手側が契約破棄できる)は菅野智之の巨人との4年契約の中に含まれており、それは田中の契約にも含まれている可能性はある」と記した。 同メディアは「ヤンキースの7年間で成功を収めたことは間違いない」と、ヤンキースでの活躍を紹介した上で、「彼は楽天イーグルスへの復帰時に英雄の歓迎を受けるだろう 。そしてMLBクラブは、彼が最終的にメジャーリーグへの復帰を求める場合に備えて、この右腕と密接な関係をキープするだろう」とした。 これも注目記事のひとつ。マー君のヤンキース退団、楽天入りは、太平洋を跨いで日米のファンにインパクトを与えるビッグニュースとなった。