マー君のヤンキース残留可能性が消滅?!…ヤ軍がトレードで先発右腕タイヨン獲得…日米4球団で争奪戦か
ヤンキースがパイレーツとの間で4対1トレードを行い、先発右腕のジェイムソン・タイヨン(29)の獲得に成功した。これにより先発陣が固まり、田中将大(32)との再契約の可能性はほぼ消滅した。複数の米メディアも「タイヨンのトレードは田中のピンストライプの終わりを意味しそうだ」(CBSスポーツ)「ヤンキースと田中の時間は終わりか」(Nj.com)などという見解を伝えている。 タイヨンは2018年に14勝したが、その後、2度、トミー・ジョン手術を行い、昨年は登板していない。だが、リハビリ状況を調査したヤンキースは、2021年には復帰可能と読んでトレードを成立させた。ヤンキースは、サイ・ヤング賞2度獲得のコーリー・クルーバーをレンジャースから獲得、これでエースのゲリット・コール、クルーバー、タイヨンと先発の3本柱にメドが立ったことになる。ヤンキースは新型コロナ禍による経営打撃もあり、総年俸を贅沢税を支払わなくてもセーフになる2億1000万ドル(約218億円)以内に抑えることを今オフの補強の基本方針としている。DJルメイヒューとの再契約に巨額を投じたため、残りの資金は、約400万ドル(約4億1500万円)ほどしかない。 田中サイドは、希望条件として単年で1500万ドル(約15億6000万円)から2000万ドル(約20億8000万円)を求めているとされており、ヤンキースの出せる金額とは大きな隔たりがある。 CBSスポーツは、田中がヤンキースと再契約する条件は、もう3つしかないとし、「ヤンキースが贅沢税を払わなくてもいい金額に収まるようにするために田中が大幅な年俸減を受け入れる」、「ヤンキースがギアを入れ替え、贅沢税を超える金額をオファーすることを決断する」「ヤンキースが田中の年俸分を作るために誰かをトレードする(有力はアダム・オッタビーノ)」と分析した。 その上で、「現時点で、これらの可能性があるかどうかは定かではない。田中がキャリアの今の段階で、MLBチームからMLBチームへと渡り歩きたがっているとは感じられない。それは彼が大きな年俸減を喜んで受け入れることも意味していない。このオフシーズンの当初にあった他の機会(フランシスコ・リンドア)を逃してしまった以上、(ヤンキースが)贅沢税の基準以上の額を費やすことはサプライズとなるし、トレードでの年俸削減ができれば幸運だろう」という見通しを記した。さらに同メディアは、「田中が日本の元所属チームである楽天ゴールデンイーグルスに戻るかもしれないとの噂がある。そして他のMLBチームが彼に興味を示すことも確かだろう。エンゼルス、ブルージェイズ、フィリーズが移籍先として浮上している」とも指摘。楽天、エンゼルス、ブルージェイズ、フィリーズの4チームによる日米争奪戦になっていることを明らかにした。 またNj.comも、このタイヨンのトレード成立を受けて「田中は日本に戻ってプレーすることにも耳を傾けると語っている」と楽天復帰の可能性が高いことを示唆した。 エンゼルス、ブルージェイズ、フィリーズの予算は、ヤンキースが現状出せる400万ドル以上はあるが、田中サイドが求める条件には届かないとされている。条件闘争となれば、実は、本社に資金力のある楽天が上。あとはマー君がどういう決断を下すのか。いよいよマー君の楽天復帰が現実味を帯びてきた。