アナログな「手書き」が物忘れや認知症予防に!日記で記憶力アップ&手紙で喜怒哀楽を活性化【医師監修】
3色ボールペンと手帳で脳内にある情報を整理
スマホを手放し、「手書き」を始めることが認知症予防への近道。ではどのように実践するといいのか。長谷川さんはいつも小さなノートを持ち歩き、思いついたことをメモしていると話す。 「その日のToDoリストやテレビ、新聞で気になった言葉、思いついたアイディア、いつか実現したいことなどを何でも書いています。“〇〇さんに連絡する”“手紙の返事を出す”など、ささいなことほど後回しにして忘れてしまいがちですが、ノートに書き出すことで優先順位が視覚化され、脳が整理できます」 同じく、何でも手書きでメモを取るという奥村さんは、3色ボールペンと手帳を持ち歩いている。 「ポイントは脳の情報を整理してアウトプットするために、ペンの色を使い分けること。私の場合、『仕事』に関係する内容は赤色、『趣味』は青色、予約したいレストランの電話番号や出張帰りの電車の時間など『一時的に必要な情報』は黒色で書き込みます。自分で整理できるなら、どんな色を何色使ってもかまいません。情報の分類も『家族のこと』『趣味のこと』『友達のこと』など自由に決めてください」 長谷川さんは、日記を習慣づけるのもいいと話す。 「日記を書くことで1日に起こったことを思い出すので、脳に入りすぎた情報を整理することができる。また、その日に起きた内容を文字にしてアウトプットすることで情報が脳に定着しやすく、記憶力もアップします。認知症患者の脳の活性化や精神的な健康の向上を図るために、過去の思い出や体験を振り返る『回想療法』を行うことがあり、日記をつけることで同じ効果が期待できる。私は1日に5行程度の日記しか書きませんが、それでも記憶力の向上を実感しています」 1日の行動を箇条書きにするだけでもよく、絵が好きな人は絵日記にしたり、俳句や川柳を加えてもいいという。
たったこれだけで脳が整理される!日記を書く際の「一例」
●その日の天気 ●朝食べたもの ●会社に着ていった服 ●同僚と交わした言葉 ●ランチ(お弁当)の中身 ●仕事終わりに飲みに行った場所 ※その日に起こったことを朝から思い出し書き出す。箇条書きでもよい。