なぜ甲子園4強は史上初の近畿勢独占となったのか?
智弁和歌山が繰り出した塩路、高橋、武元の3投手のうち塩路と武元は2年生。9回に出てきた武元は最速148キロをマークした。温存したエースの中西がドラフト候補だ。 タレントが揃っていることに加え「打倒!大阪桐蔭」を合い言葉に近畿の各チームがしのぎを削り合ってきたこともレベルアップにつながっている。京都国際と智弁学園の両校は春の近畿大会でも4強入り。昨秋の近畿大会では、この日の第4試合と同じカード、神戸国際大付と近江が対戦するなど、近江の多賀章仁監督は「公式戦でも練習試合でも対戦させてもらい、切磋琢磨している」と話す。 さらに今大会の組み合わせ抽選では、初戦で同一地区の対戦を避ける取り決めもなかったため、日本文理(新潟)対敦賀気比、松商学園(長野)対高岡商(富山)、熊本工(熊本)対長崎商といった同じブロックでの対決が目立ったが、逆に近畿勢同士の“潰し合い”がなく、ここまでの組み合わせに恵まれたという面もある。 SNS上のファンの間では「智弁同士の決勝」を望む声も高まっているが、果たして残った近畿勢の中で頂点に立つのは、どのチームになるのだろうか。