巨人に電撃移籍した中田翔の“早すぎる代打デビュー”にネット炎上…逆転Vへの切り札となれるのか、それとも…
日ハムから巨人に無償で電撃移籍した中田翔(32)が21日、東京ドームの横浜DeNA戦でデビューした。同点とした6回一死一、二塁に代打で登場すると四球を選び満塁にしてチャンスを広げた。中田は、そのまま一塁守備に入り、第2打席は凡退したが、日ハムチーム内で後輩選手への暴力事件を起こして「無期限出場停止処分」を受け、わずか10日後の“早すぎる試合出場”にネットは大炎上。チームは打席途中に異例の投手継投を仕掛けた“原マジック”が裏目に出て敗れ、勝てば首位に立てていたというチャンスを逃し、逆に3位ヤクルトとのゲーム差が0.5に縮まった。“場外”で賛否の巻き起こる中田の起用は、“諸刃の剣”となりやしないか…。
四球を選び満塁にチャンスを広げた
東京ドームにどよめきが起きた。 前日の20日に日ハムから無償の電撃トレードで獲得した中田を原監督は、この日、1軍登録してベンチに入れデビューの舞台を用意した。0-1で迎えた6回に亀井の猛打賞となるセンター前ヒットで同点に追いつき、なお一死一、二塁の“押せ押せの場面”で横浜DeNAが先発のロメロから左腕の砂田にスイッチすると、原監督は、左打者の大城に代え「代打、中田」をコールした。 背番号「10」のちょっと大きめのだぶついたユニホームに袖を通した中田の顔は緊張で少し紅潮しているように見えた。バッティンググローブを指の奥までしっかりと締め直し、スイングを1、2度。日ハム時代と変わらぬルーティンで威風堂々と打席に入ると膝元に投じられた142キロのストレートを見送った。 2球目も捕手の山本はインサイドに構えた。今季打率.193、4本塁打と低迷している中田が内角球に苦しんでいるデータがあったのだろう。だが、ストレートがインハイに抜けてボール。3球目もスクリューが低めに外れて3-0となり最後もインコースにひっかかったボールを見送って四球を選んだ。スタンドの巨人ファンからは拍手が起きた。打ち気にはやってもおかしくなかったが、落ち着いて見極め、逆に砂田の方が長打を警戒しすぎているようだった。打点王3度獲得の「元日ハム4番の顔」で中田は、満塁にチャンスを広げたのである。 原監督は、続く松原に代え、代打・ウィーラーの勝負手。三浦監督も砂田から平田に交代した。結局、ウィーラーのピッチャー返しが、平田のグラブをかすめちょうどセカンドベース前に転がるアンラッキーなゴロとなり併殺打に倒れ、逆転劇は演出できなかったが、中田の登場はドームの空気を一変させていた。 中田は、そのまま一塁の守備に入り、9回の第2打席はセンターフライに終わり、デビュー戦をヒットと勝利で飾ることはできなかったが、各社の報道によると、球団広報を通じ「一からという気持ちで明日からしっかりとやっていきたいです」とコメントしている。 試合前には円陣での声出しも担当。坂本、丸、小林らと談笑するなどチームに溶け込もうとしており試合中もベンチの最前列に陣取って戦況を見守っていた。 だが、SNSやネットは“早すぎるデビュー”を巡って炎上した。