【おとなの相談室】同居の父が夜中動いて困る…「眠れない」にどう対応する?夜よりも、日中の習慣を改善しましょう
◆お喋りは効果的?!もっとも簡単な運動 夜眠れるようにするための運動を、もっとも低コストで行うとすれば、それは「お喋り」です。会話することもエネルギーの消費に繋がります。 ※もちろん、「声を発する」という意味で、ですので、極力話をさせてあげてください。聞く相手がいないと、喋らない人が殆どです。相手に聞かせるつもりで、意識して声を出してもらわないとなりません。 従って、介護する側として要求されるのは、話を聞く時間をつくること。自分以外でも構いません。誰かが会話の相手になるように、セッティングしましょう。 よく高齢者の孤立がよくないと言われますが、それは物理的な(会話=運動の機会を作る)理由でもあります。「発声」ができるのであれば、電話でもよいのです。
◆それでも眠れていないときは? 眠れない時に「寝なきゃダメだ」と思ってしまうと、ますます眠れなくなります。 その場合は、ベッドでまんじりと我慢せず、一度起きてもらう方がよいでしょう。 そうして、例えば、温かいお湯を飲む(お茶は目がさめてしまうので勧めません)、ちょっと水分補給してもらうことをお勧めします。 それでも眠れないようならば、足りていないエネルギー発散をしてもらうために、お話をきいてあげましょう。毎日は厳しくとも、徐々にその時間を繰り上げて、寝る前や夕方に持っていく……徐々に昼間の習慣にしていくのです。 既に昼夜逆転してきているのならば習慣がずれている証です。 眠れない理由は必ずあります。早めに対応しましょう。 なお、日中物忘れが激しいとか、眠くて買い物いけないとか……自律神経が狂い、食欲がなくなったり本人もストレスを感じてたりするのならば、改善のために、もう医者に相談する段階です。放っておくと睡眠不足になり、認知症のもとになってしまうので、悩む前に、お医者さんにかかってしまいましょう。 「毎日を日曜日にしない」を合言葉に、メリハリのある生活を取り戻しましょう。
渡部貴子