【おとなの相談室】同居の父が夜中動いて困る…「眠れない」にどう対応する?夜よりも、日中の習慣を改善しましょう
身近な人に看護・介護が必要になったとき、みなさんはどこに相談しますか? 病気やケガで通院した後の在宅医療の支援であれば、病院の「医療連携室」などの窓口へ。認知症で要介護認定されれば「地域包括支援センター」へ。……基本的には主治医からの紹介先や案内があれば、そちらに向かえばいいわけです。 ただ複数の窓口に混乱したり、そもそも主治医からの紹介先が遠かったり……複数の病状に悩むケースもあるでしょう。 総合的な相談先として、主治医の所属機関を問わず、活用できるのが「訪問看護ステーション」です。 その地域に開かれた独立した事業所である「訪問看護ステーション」に、黎明期から関わり、自ら起ち上げた「桂乃貴メンタルヘルスケア・ハートフル訪問看護ステーション中目黒」で、自分自身も看護に当たるのが渡部貴子さん。 自らの経験を元に、介護や看護で困っている読者の方への駆け込み寺:【おとなの相談室】の先生として答えてもらうのがこの連載です。 専門の「在宅看護」を主軸に、切っても切り離せないメンタルケアを含めて、質問していきます。第5回目は、「介護のよくある話:眠れない同居人」についてです。 (構成◎野辺五月) * * * * * * * ◆昼と夜のメリハリを作る Q:同居している父を介護しています。最近、夜眠れないらしく、深夜にガサゴソ動いてしまい、困っています。 今のところ、昼夜逆転はしていない模様なのですが、どうすれば改善するでしょうか。 アドバイスをお願いします。 A:年をとると、どうしても睡眠時間が短くなります。5~6時間くらいでもおかしくないのです。けれど、本人は「寝なきゃ」と思い詰めてしまうことも多く、ベッドにいる時間は長かったりします。かえってそのことで昼夜逆転を招いてしまうことも……。 もちろん、途中でトイレに起きることが多くなったり、寝る前のカフェインを撮り過ぎたり……一度の睡眠でたっぷり寝ること自体が難しくなるのです。 更に、高齢者の場合、寝る環境(温度・音・明るさ・寝具)を整えるくらいでは改善しません。 では、何に気をつければいいか? 答えは、【日中の活動】にあります。 ポイントは昼と夜のメリハリを作る=リズムを整えること。 その為の方法をいくつかのポイントに分けてお話しますね。