K-POPはアイドルグループ以外もアツい! 聞き逃せない韓国大衆音楽20選<前編>
K-POPに興味を持つ者ならば、自然と韓国の大衆音楽シーン全体にも関心が向くはずだ。あるいは、もともと音楽愛好家であり、K-POPアイドル以外の韓国音楽に興味を抱く者もいるだろう。しかし、どこでも容易に情報が手に入るアイドル音楽に比べ、他ジャンルの楽曲は日本では相対的にアクセスしづらいのも事実。興味があっても多くの優れた楽曲を聴き逃してしまうことは少なくない。 2024年は、アイドル音楽以外にも数多くの素晴らしい韓国音楽が登場した。ここで紹介する20曲の中に一曲でも心に響くものがあれば、それをきっかけにさらに広大な韓国音楽の世界へと足を踏み入れてほしい。筆者の趣味も反映されてはいるが、いずれの楽曲も日本の音楽愛好者に胸を張って推薦できる。選曲はヒップホップ、R&B、ポップ、オルタナティブ、エレクトロニック、ロックなど幅広いジャンルから選び、2024年にリリースされたアルバム収録曲に限定した。気に入った曲があれば、ぜひアルバム全体にも耳を傾けてほしい。まずは、<前編>10曲を紹介する。 【動画】CHS「One Summer Day(feat. mei ehara)」
1. CHS「One Summer Day(feat. mei ehara)」
「誰もが夢見る真夏の海が、私たちの音楽の中にあります」と語るCHSは、「夏を奏でるトロピカル・サイケデリック・グルーヴバンド」だ。「One Summer Day」は、夏の日の美しい思い出を描いたアルバム『熱夜陽星』の収録曲。本曲には愛知県出身のシンガーソングライター・mei eharaがボーカルとして参加し、日本語の歌詞が使われているため、日本のリスナーにも親しみやすく感じられるだろう。MVには映画『犯罪都市』シリーズで日本でも知られる俳優パク・ジファンが登場し、真夏のロマンを鮮やかに映し出している。
2. SUMIN, Slom「WHY, WHY, WHY」
「ネオK-POP」という方向性を掲げたソロ活動で音楽性を確立し、aespaやBTSといったK-POPアイドルの楽曲も数多く手掛けてきたSUMIN。そして、『SHOW ME THE MONEY』シリーズで名を馳せたプロデューサーSlom。二人は長年にわたる音楽パートナーだ。2021年にリリースされ高い評価を得た『MINISERIES』に続く本作『MINISERIES 2』のテーマは「別れ」。Slomの精緻なプロダクションとSUMINの魅惑的なボーカルは、すでにその完成度が証明されており、安心して再生ボタンを押すことができる。