K-POPはアイドルグループ以外もアツい! 聞き逃せない韓国大衆音楽20選<前編>
3. HYUKOH, Sunset Rollercoaster「Young Man」
HYUKOHは今年、台湾のバンドSunset Rollercoasterと共に4年ぶりとなる新アルバム『AAA』を発表し、日本ツアーも行った。『AAA』は、ロックからジャズ、ゴスペルまで多彩なジャンルの要素を取り入れた豊かなサウンドに、愛やロマン、そして青春を讃えた一枚となっている。その中でも「Young Man」は、青春を象徴してきた彼らが、その後に訪れる未来への不安を素直に歌った楽曲だ。歌詞とは対照的に、明るく楽観的なメロディが印象的で、ユーモアと個性溢れるMVも見逃せない。
4. eAeon, Qim Isle, Jclef「BAT APT.」
ロックバンドやR&Bシンガーなど、それぞれ異なるフィールドで活動してきた「闇の名手」8人が集結した。彼らは、すべてが静まり返る日没後、美しい音だけを頼りに道を見つける「コウモリ」として描かれる。自らを“音楽に誰よりも真摯な音楽オタク”と称するeAeon、Qim Isle、Jclef、Kim Hanjoo、HWI、Cha、Mesaniの8人は、ジャンルの境界線を自在に行き来し、まったく新しいコンピレーション・アルバム『BAT APT.』を完成させた。多層的で執念に満ちた彼らの音楽性が、日本にひっそりと存在する別の「コウモリ」たちに静かに届くことを願う。
5. Fisherman「3UPHORIA(feat. Wonstein)」
韓国のHIPHOPサバイバル番組『SHOW ME THE MONEY』などを通じて、韓国のヒップホップやR&Bシーンに関心を持った人なら、Zion.TやGIRIBOYの名前は耳にしたことがあるだろう。プロデューサーのFishermanは、彼らが所属するレーベル「STANDARD FRIENDS」の一員だ。レーベルメイトのWonsteinを迎えたこの楽曲は、今年発表された2枚のアルバムのうち『DLC』に収録されている。高揚する感情を電子音で歪ませ、幾重にも重ねるという独創的なアレンジが際立つ一曲だ。
6. O'KOYE「Yezzir(feat. ユン・ソクチョル)」
プロデューサーThe o2とラッパーIKYOによるデュオ、O'KOYEは、今年デビューアルバムを発表するやいなや、ジャズとヒップホップを高度に融合させた音楽で高い評価を得た。彼らはジャズサウンドを単にサンプリングしたりコードを引用したりするだけでなく、演奏者たちとのインタラクションを通じて、ダイナミックで絶妙なシナジーを生み出している。この楽曲には韓国の著名なジャズピアニスト、ユン・ソクチョルが参加し、その存在感が楽曲全体を引き締めている。気に入ったら、ぜひアルバム全体にも耳を傾けてほしい。