三沢光晴夫人ら被害は「1億円超」…プロレスリング・ノアを襲った“巨額詐欺事件”の手口は? 急逝「昭和プロレスの語り部」が明かした“ノア崩壊”ウラ話
小橋健太の復帰を見て、井上が涙したワケ
井上さんが「一度だけ、プロレスを見て泣いたことがある」と語ったできごとがある。2007年12月2日、ノア武道館大会でのことだ。 この日、腎臓ガンが判明し長期欠場中だった小橋建太が1年半ぶりにリング復帰を果たした。満身創痍のエースがカムバックしたその姿を見て、井上さんは身内のレフェリーでありながら、武道館の片隅で「密かに泣いた」という。 我が身を削りながら、ノアに尽くした小橋を井上さんは高く評価していた。それは言い換えれば、悲運の団体「国際プロレス」を最後まで見捨てなかった井上さんの、職業人としてのプライドであったのかもしれない。 プロレスを愛し、仲間を大切にした井上さんはいま、天国で泉田と再会していることだろう。「マイティさん、聞いてくださいよ。あのあと、僕は裁判に勝ったんですよ」――そんな泉田の弾んだ声が、いまにも聞こえてくるような気がする。
(「格闘技PRESS」欠端大林 = 文)
【関連記事】
- 【写真】「ウソだろ…110kgの巨体が上空から!」マイティ井上の代名詞で超高難度技“サマーソルト・ドロップ”はいまでもファンの語り草に…当時の貴重写真を見る(30枚超)
- 【最初から読む】人気女優と結婚、元ヤクザと交流も…“昭和プロレスの語り部”マイティ井上が急逝 生前語った「国際プロは猪木に踏み台にされた」「燃える闘魂はパクリ」の真意
- 【こちらも読む】「非合法ギャンブルで一晩2000万円を溶かし…」日本プロレスから追放された“伝説のレスラー”豊登とは何者か?「“親方と不仲説”…23歳で相撲界から消えた」
- 【あわせて読む】「おい、張本おれへんのか」“大阪で一番ケンカが強い”張本勲との決闘未遂…大阪のヤンチャな高校生がアントニオ猪木と同門レスラーになった日
- 【必読】アントニオ猪木vs“熊殺し”ウィリーの異種格闘技戦は“大乱闘寸前”の決闘に…舞台裏では「反則負けでいいから、腕でもヘシ折ってやれ!」