身内が在宅看護を希望している。何から整えたら良い?寝床、食べ物、お風呂回り…5つのポイントをおさえましょう
◆(2)「食べ物」を確保しよう 在宅で大事なのは「食べ物」の確保です。 食べることをどうするのか。食事の調達方法が問われます。 特に、老々介護(看護)や仕事で忙しい介護者(看護者)となると、「食事が調達できるか」「作るのか」という問題がまず最初に出てきます。 最近はお弁当屋さんもあり、高齢者や条件付きにはなりますが、区で賄ってくれる場合もあります。 まずは制度を調べることから始めましょう。 お弁当屋さんも専門の業者以外に、セブン‐イレブンやデニーズ、ワタミなどのチェーンのお弁当・冷凍食品・お届けサービスが出てきています。初手で考えるべきは手段を含めた食べ物の確保……更に加えて病状によっては「自分で食べられるか(食べる動作ができるか)」ということも考えねばなりません。 最低限の方法が調べられたところで、持っている病気との兼ね合いでの「制限事項」の確認です。 塩分を控える・水を制限する・甘いものを除くなど……これは2番目に考えることです。 一言で「食について」といっても、決めていく内容がいくつか分かれていますので、順番に見て、備えていきましょう。
◆(3)「排泄行動」を確認しておこう お手洗い(トイレ)は、お手洗いそのものと、移動する・手伝う「道のり」との2つに分けて考えていきます。 まずは移動できるのか。自分で出来るのか。パンツの上げ下げは?おむつなのか?状況によって変わります。 環境として忘れがちなのは、「移動の距離」。 後から変更できるような状況でないならば、その部分をどうカバーするかも視野に入れる必要があります。
◆(4)「お風呂周り」を確認しよう お風呂は事故が多く、環境を整えておきたい場所です。 滑るのはもちろん、跨げなかったり、捕まるところがないと立てなかったり……こちらもポイントポイントで、自宅で入れるようにするための条件を見ていく必要があります。 (5)「誰が助けるのか」を考えよう 最後に、もっとも重要なことは「誰が介護・看護するのか」ということです。 誰かのつもりでいた、誰かがやるつもりでいた……ではなく、日々続けていけるように、無理のない状況を整えていく必要があります。その際に必要なものの確認を、どこからしていくか、途方もないように感じるかもしれませんが、助けてくれるための制度も増えています。 必ずしも、最初からパーフェクトな環境がそろうことはあまりありません。焦らず、一つ一つ、整えられるように現状を見るところから始めましょう。