「ザ・ワールド」よりも「ヘブンズ・ドアー」――高橋一生が語る岸辺露伴と「ジョジョ」、そして自分
人の過去と心が読める特殊能力を持つキャラクターが「当たり役」と話題の高橋一生(42)は、「自分は、意外とわからないもの。『ヘブンズ・ドアー』の能力があったら、自分自身を読んでみたい」と語る。捉えどころのない雰囲気を醸す、東京・赤坂出身の都会っ子……高橋一生とは、どんな人間なのか。1ページだけでも、“そこ”に書かれているものを確かめてみたくなる。(取材・文:山野井春絵/撮影:殿村誠士/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)
ロケ先での遊び気分のつもりが……影響力に驚いた
TVドラマ、映画への出演を積み重ね、さまざまな役柄をこなしてきた高橋一生。ドラマ『民王』『凪のお暇』『カルテット』などで演じた、一癖も二癖もあるキャラクターは、特に強い印象を残す。 「先日、ある番組のロケで、とあるお宅に伺ったんです。すると、その家のお子さんたちが、僕を見て固まってしまって。お母さんから『ほら、岸辺露伴先生がせっかくきてくれたんだから、何か言いなよ』と言われて、なんとか『露伴を演じる時は、声を変えてるんですか』という質問を絞り出してくれたんですけれど、僕もちょっと遊び気分で『そうだよ』と露伴の声で返事をしたら、『怖っ!!』という感じになって。こんなに影響力があるんだと驚きました」 岸辺露伴とは、荒木飛呂彦原作『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズに登場するキャラクター。人づきあいが苦手で自己中心的、創作のためなら手段を選ばず、とことんリアリティを追求する天才漫画家だ。露伴の持つ特殊能力は、相手を本にして、過去や秘密、考えていることを読み、さらに指示を書き込んで操ることができる“ヘブンズ・ドアー”。露伴はこのヘブンズ・ドアーを使いながら、次々と遭遇する不思議な事件を乗り越えていく。 漫画原作の実写化作品には常に賛否両論あるが、高橋が演じる岸辺露伴はまた独特の世界観を生み出した。3 シーズンにおよぶテレビドラマは人気を博し、近日映画も公開される。