テレビは嘘をついたら絶対に駄目――黒柳徹子が芸能生活70年で気づいたこと #昭和98年
独身生活は寂しい時も退屈な時もない。恋愛は“出たとこ勝負”
現在もテレビ出演、執筆、舞台と多忙なスケジュールを精力的にこなす。1976年から続くレギュラー番組『徹子の部屋』(テレビ朝日)は、通算放送回数1万回を超える長寿番組だ。「50周年(2026年)までは頑張りたい」と黒柳は言う。 「月曜と火曜は9時か10時ぐらいに起きて、お風呂や1時間ほどの体操を済ませてから家を出て、夕方までずっと『徹子の部屋』の本番です。食事は、夜、帰宅してから。お肉? いっぱい食べますよ(笑)。11時に寝て、朝方4時頃に一度起きて、お白湯を飲んで、たまにお菓子をつまんで、また寝ます。起きている間はずっとテレビをつけていますね」 友達と会ったり、書き物や舞台に集中したり、「寂しい時はない」と言う。「もし結婚していたら、どんな暮らしだったと思いますか?」と聞いてみた。 「きっと子どもも孫もたくさんいて大変なことになっていたんじゃないかと思う(笑)。結婚を取るか仕事を取るかと考えて、特に仕事を取っていたというわけでもないんです。恋愛をしても、時間は何とかしてひねり出せるものだし」 先頃ゲスト出演したバラエティー番組では、外国人音楽家と40年にわたって育んでいたという遠距離恋愛について語っていた。 「この先も、よいご縁があれば、誰かと結婚するかもしれないとずっと思っています。まあ今ぐらいの年齢になっちゃうと相手もちょっと大変でしょうけど、あまり深くは考えていません。恋愛は“出たとこ勝負”なもんですから」
仕事を「辞めたい」「飽きた」と思ったことも一度もないという。 「子どもの頃から、退屈っていうのをしたことがないですね。時々、人に『退屈するって、どんななの?』と聞くと、『うわっ、イヤだこの人』なんて言われちゃう(笑)。落ち着きがないふうに言われたり、何かの症候群じゃないか?と言われたりもするけど、単純作業も延々と続けていられるし、さりとて新しいことを始めるのも嫌いじゃないんですよ」 「どこかに旅をしたくなるようなこともないですね。そう言うと、何もかもがどうでもいい人みたいに聞こえるかもしれないけど(笑)。でも、ニューヨークは行ってよかったと今でも思います」