<女子フィギュア>平昌五輪出場枠「3」獲得可能性を高めた三原舞依のV
来月29日からヘルシンキで行われるフィギュアスケートの世界選手権は、2018年の平昌五輪への出場枠を決める重要な戦いだ。 男女共にシングルへの出場3選手のうち成績上位2人の順位(ポイント)の合計が13位(ポイント)以下でなければならない。つまり1人が優勝しても残り2人のうち1人が最低12位以上の成績を確保しなければ3枠を奪えないことになる。6位と7位でも、計13以下となればOK。今回の4大陸選手権を世界選手権に例えれば、男子は、羽生結弦が2位、宇野昌磨が3位なので合計5位で文句なしに3枠確保、女子は、三原舞衣が優勝、次の上位が樋口新葉の9位なので、合計10位で、13位以下となって3枠を確保できることになる。 世界選手権の出場予定選手は、男子は4大陸と同じく、羽生、宇野、田中刑事の3人、女子は左股関節の疲労骨折で4大陸を欠場した宮原知子、三原、樋口の3人だ。男子の3枠確保はほぼ間違いないと見られていたが、当初、女子に関しては不安視されていた。 三原、樋口の2人は、いずれも今季シニアデビューしたばかり。三原はスケートアメリカで3位、中国で4位。樋口は、フランス杯が3位、NHK杯が4位の成績を残していたが、今回の4大陸も9位に終わっていて、不安はぬぐえていなかった。しかもGPファイナルで、ショート、フリー共にパーソナルベストを出して2位に入ったエースの宮原が故障明けとなるので、そこも計算のしようがなかった。関係者の間でも、宮原の骨折が判明した時点で、「女子は危ないかもしれない」という見方が強かった。 だが、国際経験不足が心配されていた三原が、初出場の4大陸で頂点に立った。 ショートでは4位だったが、フリーでは抜群の集中力でノーミスの演技。200.85点と自己ベストを出したが、日本の女子での200点超えは、浅田真央、安藤美姫、宮原知子に続く4人目の快挙だった。 三原の優勝で女子の平昌五輪3枠確保にむけて一気に視界が広がった。