JP日本郵政Gが4年ぶりV 鈴木亜由子が5区で新谷と激しい首位争い、復帰の廣中も快走【クイーンズ駅伝】
■クイーンズ駅伝2024(24日、宮城県松島町~仙台市 全6区間、42.195km) “駅伝女王”を決めるクイーンズ駅伝(第44回全日本実業団対抗女子駅伝)が行われ、JP日本郵政グループが4年ぶり4度目の日本一に輝いた。 4区でルーキー・K.カロライン(20)が激走をみせ、積水化学に22秒の差をつけて5区の鈴木亜由子(33)にトップでタスキリレー。鈴木は積水化学のエース・新谷仁美(36)に追いつかれるも、意地の走りでトップを譲らずアンカーの太田琴菜(29)へ。太田も壮絶なアンカー対決を制し、最後は見事なスパートで振り切り、フィニッシュテープを切った。 同レースは、宮城県松島町文化観光交流館前をスタートし、仙台市弘進ゴムアスリートパーク仙台(仙台市陸上競技場)にフィニッシュする全6区間42.195km、24チームで争われた。上位8チームが来年度の出場権を獲得できるシード権(クイーンズ8)を得られる。 天気は快晴で気温は10.2℃、湿度50%、風速4.1m/sとやや風の強いコンディションとなった。レースの流れを作る1区(7.0km)、第一生命グループはパリオリンピック™のマラソンで6位入賞の鈴木優花(25)、連覇を狙う積水化学は昨年、急遽、1区にエントリーされ、優勝に貢献した3年目の田浦英理歌(24)を起用した。 去年は資生堂の五島莉乃(27)が飛び出したが、今年は1.5㎞付近まで24チームが一団となってレースを展開した。2.6㎞付近の上り坂にかかると徐々に先頭集団が崩れ始め、3年ぶりに現役復帰したスターツの伊澤菜々花(33)がトップでレースを引っ張った。5㎞付近では10チームに絞られ、積水化学の田浦、しまむらの山ノ内みなみ(31)がしっかり付いていき、第一生命グループの鈴木はやや遅れ、第2集団となった。 残り400mで天満屋の吉薗栞(25)と積水化学の田浦がラストスパート勝負、わずかに積水化学がトップでタスキリレー、天満屋が2位、3位にはJP日本郵政グループが続いた。 スピード区間の2区(4.2km)、積水化学は去年、区間新記録をマーク、パリ五輪5000m代表の山本有真(24)が登場、最初の1㎞を3分2秒のペースで入った。2.1㎞付近では2位グループに差をつけると、最後までスピードは落ちず、区間新記録を更新する12分56秒、2位のJP日本郵政グループと17秒の差をつけた。 前半の勝負区間、最長距離の3区(10.6km)、積水化学は佐藤早也伽(30)、JP日本郵政グループは約1年ぶりのレース、そして、この日24歳の誕生日を迎えた廣中璃梨佳(24)、ここで快走を見せたのが廣中、タスキを受け取った時点では17秒あった差を3㎞付近でトップの積水化学・佐藤をとらえてトップに並んだ。すると、3位集団の資生堂・五島、しまむら・安藤友香(30)もトップ集団を追走、5㎞付近で廣中がトップに立ち、積水化学の佐藤との差を徐々に拡げ始めた。6.3㎞付近で佐藤は資生堂の五島にも抜かれて、連覇を狙う積水化学は3位に下がった。 7.9㎞付近で資生堂の五島は一気に、廣中を抜き去りトップに。去年、1区で快走を見せた五島が今年は最長区間の3区でも最高の走りを見せた。2位の廣中に3秒差をつけてトップでタスキリレーとなった。