来春RISEで那須川天心の”キック界卒業”「天心ファイナル」
試合後、天心はリング上でマイクを持った。 「ボクシングに行くとかいろいろ言われていますが、僕がキックにいる時間って少ない。だから最後までしっかりRISEに恩返しをしてキックを去る日まで無敗で行きたい」 キック39連勝を果たした天心は、そうファンに約束した。 RISEの伊藤隆代表は大会総括で「1年弱で天心は格闘技を卒業する。寂しいが、天心ファイナルはELDORADOでやりたい。明確な時期は言えないが、来年の2月から4月の間に送り出したい」との構想を明らかにした。次戦からキックボクサー天心のカウントダウンに突入し、そのファイナルの舞台が来春の「RISE ELDORADO」になるプランだ。 強すぎる天心の対戦相手に困るが、伊藤代表は海外の刺客を用意していることも明かした。「ムエタイの強い選手。皆さんも知っている。それを育てて天心とやらせたい」。 そして、カウントダウン戦の最大のクライマックスは、K-1王者、武尊とのドリームマッチである。大晦日のRIZINには武尊が来場し天心にメッセージを送るなど、「中立のリング」での対決の気運がいよいよ高まっている。 その武尊は3月28日に日本武道館でレオナ・ペタスと対戦する。 見にいくのか?と聞かれ、天心は「どうしようかな。(当日RISEの興行があり)うちのジムの選手も出るんでね。ちょっとわかんないです」と煙に巻いた。 武尊戦についても「なにか言うことではないし、この試合にかけていたんでね。おいおいね」と、意味深に答えた。武尊とのビッグバウト、そして来春の「天心ファイナル」…。進化を続ける”神童”がキック界を卒業してボクシング界に転向する前に成すべき仕事はまだ残っている。