長友“魂の奮起”で森保Jの「左サイド論争」に終止符?それとも…森保監督が初めて起用法に言及
敵地で敗れたサウジアラビアへのリベンジを、攻守両面で凌駕する試合内容とともに成就させた前夜の一戦を振り返れば、批判の渦中にいた長友は「これでダメだったら、自分が代表にいる意味がない」と背水の陣を敷いて先発。代表にデビューして間もないころをほうふつとさせる、対面の選手との壮絶な“タイマン勝負”を何度も演じた。 後半開始早々には相手選手ともつれながら強引に上げたクロスが、MF伊東純也(28・ヘンク)の日本代表史上2人目となるアジア最終予選での4試合連続ゴールをアシスト。対照的に後半23分から長友に代わって投入された中山は、不用意なボールロストやポジショニングのミスが目立ち、精彩を欠いたまま試合終了を迎えた。 「昨日で言えばこれまでの試合と比べて、1対1の状況における相手のインテンシティーやスピードが上がったときに、自分の方が上回っているところを常に見せられるようにトライしてほしい、ということは雄太と話しました」 試合後に中山と話し合いの場を持ち、課題を伝えたと森保監督は明かした。同時に浴びせられた批判を自らのなかでガソリンに変え、真っ赤に燃え上がらせた魂を反映させたパフォーマンスを介して、味方をも鼓舞し続けた長友へ賛辞を惜しまなかった。 「ベストの時期に比べると、もしかするといまはそうじゃない状態かもしれないが、それでもまだまだスタートを張れるだけの資格があると再確認できた。彼の受け答えを見ていると、何が起こっても自分のなかでエネルギーに変換して成長へのパワーに変えていく、突き抜けたポジティブさは本当に素晴らしいし、私も見習いたいと思っている」 サウジアラビア戦を終えて戻ったホテルで遅い夕食を済ませた後は、日本の日付が変わった深夜にマスカットで行われたオマーン対オーストラリア戦を視聴。後半終了間際にオマーンがPKを決め、2-2のドローに終わった結末を見届けた。 イラン、韓国両代表が2試合を残してワールドカップ出場を決めたグループAとは対照的に、グループBは2位の日本が首位のサウジアラビアに勝ち点1ポイント差に肉迫。3位のオーストラリアは逆に日本から同3ポイント差に後退している。