長友“魂の奮起”で森保Jの「左サイド論争」に終止符?それとも…森保監督が初めて起用法に言及
ワールドカップに3大会連続で出場し、国際Aマッチ出場数を歴代2位の「133」に伸ばした長友。昨夏の東京五輪で得た手応えとともに、後継者に名乗りをあげた中山。8試合を終えたアジア最終予選では長友がすべて先発するも、中国との第2節以降はすべて後半途中で交代。中山は6試合連続で長友に代わってピッチに立ってきた。 中国と再戦した第7節では、中山が交代出場した直後に完璧なクロスで追加点をアシスト。サイドバックで必ず交代枠を使う采配への是非と、中山がレフティーである点とが相まって、低調なパフォーマンスに映る長友への批判が集中する状況を招いた。 もちろん批判は采配を振るう森保監督へも向けられる。囲み取材で左サイドバック問題を問われた指揮官は、長友と中山に対して初めて具体的に言及した。 「チームが勝つための流れをまず考える、というのが起用法の大前提になっている。その上でこれまでの最終予選の左サイドバックを切り取ると、短い出場時間からだんだんパフォーマンスをよくして、長くプレーするようになった雄太(中山)は、当然先発で出ていてもおかしくない、という見方があってもいいと思っている」 後半終了間際からの途中出場だったプレー時間を、アシストをマークした中国戦ではアジア最終予選で最長の32分間に伸ばした中山へ、森保監督はさらにこう続けた。 「いまは佑都(長友)とどちらを先発させてもいい状態まで来ている」 それでも先発リストには必ず「長友」と書き込んできた。序盤の3試合で1勝2敗とつまずいた最終予選を5連勝と盛り返し、ベトナム代表との第5節以降は4試合連続で相手を無失点に封じてきた軌跡を、指揮官は唯一無二の理由にあげた。 「佑都がしっかりと流れを作り、まだ経験の浅い雄太が思い切って試合に入っていくところは悪くない。もちろんスタートから経験の浅い選手を使う状況もありえるが、いまはこの形で使っていった方がチームのためになると思っている」